[PR]

 国立がん研究センターや藤田保健衛生大などのチームが血圧やコレステロールなどの値から心筋梗塞(こうそく)と脳梗塞の発症リスクを計算する予測式を開発し、23日からウェブサイト(http://www.fujita-hu.ac.jp/~deppub/risk.html別ウインドウで開きます)で公開を始めた。

 茨城、高知、沖縄など5県で、心臓や血管の病気にかかったことがない1万5672人を平均16年間追跡したデータを解析。このうち心筋梗塞を発症した192人と脳梗塞を発症した552人の分析などから、予測に必要な項目を洗い出した。予測式は他の約1万1千人のデータで検証し、妥当性を確認した。

 対象は40~69歳。降圧薬の服用や喫煙習慣、糖尿病の治療など10項目を入力すると今後10年間の発症確率が示される。例えば、治療中の病気はないが、喫煙習慣があり、血圧や血糖値が高めの54歳男性の場合、心筋梗塞が12・6%、脳梗塞が9・7%と、リスクはかなり高く出た。

 開発者の一人、藤田保健衛生大学の八谷寛(やつやひろし)教授は「自分の将来のリスクを把握して、禁煙治療の開始や生活習慣を改める契機にしてもらえれば」と話す。

<アピタル:ニュース・フォーカス・その他>

http://www.asahi.com/apital/medicalnews/focus/(熊井洋美)