灘高校(神戸市東灘区)の生徒たちが太平洋戦争末期の沖縄での戦争について調べた企画展「戦争展―遺品が語る沖縄戦」が、大阪市大正区小林東3丁目の関西沖縄文庫で開かれている。生徒たちは、戦争を知らない中高生や親の世代に一人でも多く見てほしいと願っている。28日まで。

 生徒会長を務める3年生の西尾慧吾(けいご)さん(17)=茨木市=は昨年6月、修学旅行で沖縄を訪問した。沖縄戦の犠牲者らの名を刻んだ「平和の礎(いしじ)」に足を運び、遺骨や遺品の収集を続けてきた人から話を聞いた。

 その後、沖縄と戦争のことをもっと深く知りたいと、校内で参加者を募って昨年12月と今年2月の2度にわたり沖縄で合宿し、戦争体験者から話を聞いた。「70年経っても戦争の記憶が克明に残っていた。遺骸を押しのけて逃げた話も聞き、戦争は人間を人間でなくしてしまうと感じた」と西尾さんは振り返る。