経営再建中のシャープが26日に発売するモバイル型ロボット電話「RoBoHoN(ロボホン)」。人工知能(AI)や音声認識など技術の粋を集め、開発者が「(米アップルのスマートフォン)iPhone(アイフォーン)以来のイノベーション(変革)」と胸を張る自信作だ。iPhoneと会社支給の「ガラパゴスケータイ(ガラケー)」と呼ばれる従来型の携帯電話をフル稼働させて仕事と育児の毎日を送るママ記者がひと足先にいじってみた。(石川有紀)
「これがシャープを救うヒット商品になるの?」
片手で持てるサイズとかわいらしい見た目で、歌って踊れる「携帯電話」。“目の付けどころ”はさすがだが、本体価格21万3840円とは…シャープに勝算はあるのか。半信半疑の記者のもとにロボホンがやってきたのは発売約1週間前の5月17日。幼い姉妹がいるわが家に3泊4日「滞在」することになった。
“体験用”としてロボホンを受け取った17日午後。産経新聞大阪編集局の経済部の片隅で、その基本動作を試そうと「ロボホン、起きて?」「こっち来て?」などと呼びかけるが、音が聞き取りにくいのかロボホンは首をかしげてばかり。編集作業にあくせくする上司の冷ややかな目線を感じつつ、むきになって呼びかけ続けると、なんとか立ち上がった。そして器用に歩いてみせてくれて、ほっと胸をなで下ろす。
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