無償提供終了まで2カ月--統合型バックアップソフトで進めるWindows 10移行

三輪賢一 2016年05月24日 07時00分

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 Windows OSの移行はIT部門やIT管理者の悩みの種の一つです。アプリケーションや従来型ソフトウェアとの互換性の問題に始まり、大量のデータ移行によるネットワーク負荷の問題、エンドユーザーへのトレーニングや受け入れ手順の確立、さらに必要となるアップデートを適用しながら生産性を維持するという課題もあります。

 Windows 10は、史上最も速く採用が進んだOSとなりそうですが、それでも73%以上のIT管理者がOSの発売後12~24カ月経過してから採用すると言っています。大部分のIT管理者やエンドユーザーはOSの移行には時間がかかり面倒と考えているのではないでしょうか。平均的な企業の移行プロジェクトでは 構想から完了まで18~32カ月を要し、多大なITリソースが必要となるとともにエンドユーザーが作業できない時間が生じるといいます。

 多くの企業はセキュリティ、OSの安定性、ネットワーク帯域の懸念、ソフトウェア互換性の問題、さらにハードウェアの更新間隔と合わせることから移行を遅らせていますが、一方で(包括ライセンス契約などしていない中堅中小企業にとっては)Windows 10の無償アップグレードまで3か月を切っています。

統合型エンドポイントバックアップの活用による簡素化

 OS移行プロセスではエンドユーザー設定やデータ損失が起きえる手動による手順が必要です。これに加えて、ほとんどのIT管理者は移行実施前にデータ移行計画を立てていません。

 既存デバイスをWindows 10にアップグレードするにせよ、新しいPCの導入を待つにせよ、どのように進めるか事前に計画を立てることでプロセスを簡素化することができます。PCのバックアップと復元だけでなく、モバイルデバイスとクラウドアプリの保護、PCの更改、コンプライアンスと電子情報開示(eDiscovery)の機能などを持つ「統合型エンドポイントバックアップ」関連ソフトは見落とされがちですが、データや個人設定を自動的かつ効率的に移行することで、ストレスやリスクを大幅に削減できると考えます。

 大規模なデータ移行前にデータを保護することでデータ損失や災害復旧に要する費用をゼロにしつつ、エンドユーザーがOSやデバイスを移行する間も途切れることなくデータを利用し続けられるようになります。将来に向けてこれまで以上にスムーズなデータ移行が行える基盤と合理化されたプロセスが確立できるという点が重要ではないでしょうか。

 本稿では、OS移行を容易にする統合型エンドポイントバックアップでOS移行する際の手順について解説します。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連ホワイトペーパー

SpecialPR

連載

CIO
内山悟志「IT部門はどこに向かうのか」
データドリブンな経営
情報通信技術の新しい使い方
米ZDNet編集長Larryの独り言
谷川耕一「エンプラITならこれは知っとけ」
田中克己「2020年のIT企業」
大木豊成「Apple法人ユースの取説」
林雅之「スマートマシン時代」
デジタルバリューシフト
モノのインターネットの衝撃
松岡功「一言もの申す」
三国大洋のスクラップブック
大河原克行のエンプラ徒然
今週の明言
アナリストの視点
コミュニケーション
情報系システム最適化
モバイル
モバイルファーストは不可逆
通信のゆくえを追う
スマートデバイス戦略
セキュリティ
ベネッセ情報漏えい
ネットワークセキュリティ
セキュリティの論点
OS
XP後のコンピュータ
スペシャル
より賢く活用するためのOSS最新動向
HPE Discover
Oracle OpenWorld
AWS re:Invent 2015 Report
「Windows 10」法人導入の手引き
北川裕康「データアナリティクスの勘所」
Windows Server 2003サポート終了へ秒読み
米株式動向
マーケティングオートメーション
AWS re:Invent 2014
Teradata 2014 PARTNERS
Dreamforce 2014
Windows Server 2003サポート終了
実践ビッグデータ
VMworld 2014
中国ビジネス四方山話
日本株展望
ベトナムでビジネス
アジアのIT
10の事情
エンタープライズトレンド
クラウドと仮想化
NSAデータ収集問題