そうそう、先日、マガジンで提供している「妻との対談」を電子書籍化したんです。刊行記念?ということで、妻と雑談をしてみました。

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(こどもたちが寝静まった、PM10:00に収録)


イケダ:無事に対談本ができましたよ。

ミキ:そう。

イケダ:電子書籍で。2.5万字くらいあるよ。すごいよね。

ミキ:2.5万字。卒論より多い……。

イケダ:またシフォンケーキ食べてる……。

ミキ:できたてを味見しているんだよ。

シフォンケーキってさぁ、いろんな食感があるじゃない。これはけっこうしっとりしているけど、もっとホワーンホヮンホヮンみたいな食感のもあるけど、こういうのが好きなの。おいしいなぁ、これ。

イケダ:うまくいってよかったね。なんかもう、にっこにこじゃん。

ミキ:うまくいくと気分がいい。

イケダ:それは大切なことだね。成功体験がないとモチベーションが出ないからねぇ。

ミキ:はっくんは褒めるのがうまいよね。このあいだ「もとくら(灯台もと暮らし)」のインタビューでも話したけど。それってすごい大事なことだよね。

イケダ:そりゃまぁ、褒められた方がモチベーションが保ちやすいだろうしねぇ。叱ってもしょうがないわな。俺は「数字」で成長を実感するタイプだから、あんまり褒められてもモチベーションはわかないけど。

ミキ:はっくんは人から褒められようが、どうだろうが関係ないよね。私が褒めたら嬉しい?

イケダ:うーん、仕事関係は別に……ご飯作って褒められたら嬉しいかな。むしろ、そこは褒められないとやる気が出ない。


男はみんな同じだ。

ミキ:そうそう、その話でこのあいだ女性陣で盛り上がったんだけど。お花見したじゃん。

イケダ:あぁ、なんか盛り上がってたね。

ミキ:「なんでいちいち、旦那を褒めなきゃいけないの?」ということを、Kさんが言っていて。「料理とか掃除をお願いするにせよ、褒めてからじゃないとやってくれない」という話が出てきたんだよ。

イケダ:それ、俺の話じゃないか。Kさんの家も同じなのか。

ミキ:そう!うちもそれでいつも喧嘩になるじゃん。「夫の小さいところをいちち褒めないと、次に進んでくれない」という話で盛り上がったよ。

イケダ:なるほどね。男はそうなんだよ。褒めてほしいんだよ、妻から。

ミキ:「甘え」なんだろうね。

イケダ:そうなんだよ。

ミキ:Sさんも家だとそうなんだって。面白いよね。

イケダ:地域のキーパーソンなのに、実はこども!(笑)

ミキ:あれだけすごいことをしているからこそ、妻には心を許して、甘えたいんだろうね。

イケダ:その通りだよ。

ミキ:もうひとつ、うちと一言一句同じで面白かったのが……。

イケダ:なんだなんだ。

ミキ:みんな「なんで俺はこんなにがんばっているのに、そこを認めてくれないんだ」って怒るんだって。はっくんと同じこと言ってる!

イケダ:そうだね。そりゃそうじゃん。頑張ってるんだから、認めてもらわないとやる気が出ないよ。

ミキ:すごいよね、同じことを言っているんだね。

イケダ:それも甘えているんだよ。俺が特別ではないことが理解できて、よかったね。


夫婦喧嘩を減らす方法。

ミキ:求めていることが違うんだろうね。

イケダ:男女で。

ミキ:そう。

イケダ:男は妻に甘えたい。……妻は?夫に甘えたいの?

ミキ:うーん、「共感してほしい」かな?やっぱり。寄り添ってほしい、という感じ。

イケダ:共感か……抽象的でよくわからんな……どうすればいいの?

ミキ:それは簡単で、何かもめたときに「そうだね」という一言があれば、それでいいんだよ。「あぁ、そうだね、嫌だったんだね」とか。

イケダ:そうだね。

ミキ:あ、もうひとつ!「それは俺が悪かったよ……でも」って言うんだって。でも!

イケダ:同じだ!俺も言う!

ミキ:なんで余計なひとことを言っちゃうんだろうね?

イケダ:なんでだろうね。

ミキ:「悪かったよ、ごめんね」で終わらせればいいのに、「でも」「だって」というから喧嘩が終わらない。

イケダ:すみません。どこも一緒なんだね。

ミキ:面白いよね!そんなに同じなんだ、と思ってちょっと感動しました。

イケダ:ということは、解決策を練ることができそうだね。

ミキ:喧嘩を激減させることはできそうだよね。

イケダ:何が面白いかなぁ。

ミキ:ことばひとつで、女性側はもう、すっとスッキリ終わらせることができると思うんだよね。

イケダ:なるほどね。

ミキ:はっくんは「言葉尻をとらえてなんだ」とか怒るじゃん。「ニュアンスの問題だ」とか。

イケダ:はい。

ミキ:でも、そこが大事なんだよ、女性としては。そこをうまく「でも、を言いそうになったら口を閉じる」とかどう?

イケダ:いや、甘えたいんだよ。その欲求をどうにかしないと根本的には解決しないよ。「でも」は止まらないよ。

ミキ:なにも、喧嘩しているときに甘えなくてもよくない?普段から甘えればいいんじゃない?

イケダ:なるほど。日常的に甘えて、甘えたい欲求を分散化していくと。

ミキ:そうそう。

イケダ:ありえる話だな。喧嘩をしているときは、甘えたい欲求が爆発しているんだよ。ということは、妻としては、なるべく頻繁に甘えさせればいいんだね!

ミキ:めんどくさい!


喧嘩のパターンを分析する。

ミキ:というわけで、夫婦喧嘩のセリフがここまで一緒だとは思わなくて、驚きでした。

イケダ:……いや、これは逆から見ても同じなんじゃない?構造的に、そうなるでしょう。夫が同じことを言っているのなら、妻も同じことを言っているはず。今度男子でやってみるか。

ミキ:それ面白いね。そういうワークショップとかいいんじゃない?

イケダ:夫婦が集まって、どういうパターンで喧嘩するのか分析して、解決策を練ると。明らかにパターンはあるだろうなぁ。

ミキ:「言い出す」のは女性側が多いと思うんだよね。たとえば「最近仕事しすぎ!」とイライラしながら伝えたり。

「顔を見てくれないから寂しい」ということなんだけど、つい、イライラして伝えちゃうんだよね。

で、旦那側が「え?なんでイライラしてるの?」と、さも自分が関係ないように言いだして、そこにまたイラっとして……というパターンはあるね。

イケダ:それはパターンだね。じゃあ、まず第一段階として「妻は、夫の頭を撫でながら不平不満をいう」というふうにするとか。

ミキ:えぇ?嫌だよ。女性側の気持ちを収めることからでしょ。「不満を感じていない夫」が「不満を抱いている妻」に歩み寄る……のが道理じゃない?

イケダ:そうか、こちらが頭を撫でるべきなのか。「妻の不平不満を聞くときは、夫が頭をなでなでしながら聞く」とか?

ミキ:うーん、まぁ、向き合ってほしいんじゃない?私たちは。

イケダ:なるほど。

ミキ:「ちゃんと妻のことを見てるよ、最近どうしたの?」というアクションを男性側から取ってほしい。

それができたら、落ち着いて話を進められる気がする。たいていその時点では、はっきりした不平不満があるわけではなくて、いろいろな不満が積み重なって、そういう状態になっているんです。

イケダ:あぁ、なるほど。そこを、夫と一緒に言語化するといいんだろうね。

ミキ:そうそう、そこが大事かもしれない。「なんだかよくわからないけど、不満があるの」。

イケダ:「問題点と解決策を一緒に考えましょう」。うん、なるほど。これはいいね。


夫婦関係を改善するロボット。

ミキ:何で喧嘩しているんだろうね?私たちは。

イケダ:なんだろうね。

ミキ:「二人の時間が取れない」とか「そこにいることが当たり前になりすぎている」と嫌だな。

イケダ:すみません。

ミキ:はい。

イケダ:この対話からは、何か大きなヒントが見えた気がするよぞ。次のイノベーションはそこだな。夫婦関係をマネジメントするサービス、アプリ……?

ミキ:「Botが面白い」と言っていたけど、第三者に冷静な目で導いてもらうのは、ありえるよね。

イケダ:喧嘩が始まったら、R2D2みたいなロボットが「うぃーん」とやってきたらいいよね。和む。

ミキ:「ちょっとちょっと、お二人さん、落ち着いて落ち着いて」みたいな。

イケダ:効果ありそう。ぜひ導入してみたいし

ミキ:そうだね、使ってみたいね。

イケダ:人類共通の悩みだろうしね。ビジネスチャンスだ。

ミキ:3割くらいが離婚するわけだけど、「はじめから離婚したいと思っている人」なんていないじゃん。

イケダ:そりゃそうだね。

ミキ:離婚に至るのは、お互いに歩み寄れなかったことが原因じゃないですか。そこを日々修正していけたら、離婚せずに済むんじゃないかな。

イケダ:そうだろうね。

ミキ:でも、2人だけで関係を修正していくのは、なかなか難しい部分があるよね。すごいね、そこをサポートするロボットがいたらいいね。

イケダ:次のイノベーションを見つけた気がするぞ。普段は天井に張り付いてて、喧嘩の大声を感知するとスーッと降りてくるとか。

ミキ:羽虫みたいなのは?「はなかっぱ」のハエみたいな感じで、飛んでくるの。

イケダ:超小型のドローンにスピーカーつけたらできるな。

ミキ:バーチャルリアリティメガネみたいなものが浸透してくると、イラっとすると、目の前にブッダが出てくるみたいな。

イケダ:すげぇ!それは絶対くるよ。天才か!興奮してきた!

ミキ:まぁ、まずはワークショップをやりたいね。夫婦喧嘩は悪いものではないよね、歩み寄る機会になるわけだから。

イケダ:そうだね、やりましょう。


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