総務官僚が起こした「人災」
マイナンバーをめぐっては、「住民票に誤ってマイナンバーが記載される」「異なる人に同じ番号が割り振られる」などめちゃくちゃなトラブルが起きてきたが、ここへきてさらに「カードが交付できない」という大問題が勃発している。
「全国の自治体ではマイナンバーカード交付時に内蔵ICが正しく機能するかどうかをチェックするため、システムのサーバにアクセスする必要があるのですが、その際に画面が反応しない、エラーが表示される、システムダウンする……などのトラブルが大量発生しているのです。窓口は目の前に申請者がいるのにカードを交付できないという異常事態で、現場は大混乱していました」(ITジャーナリストの佃均氏)
マイナンバーのカードが届けられない—。
全国各地で悲鳴があがっているこの大騒動は、すべて総務官僚のせいで起きているということをご存じだろうか。
「今回の一件は、莫大な額にのぼる『マイナンバー利権』を獲得しようとする総務官僚たちのエゴが引き起こした『人災』です。さらに言えば、総務官僚があの悪名高い住基ネットの利権を温存すべく、マイナンバー制度を悪用しようとしたことがすべての元凶になっている」(元財務官僚で嘉悦大学教授の高橋洋一氏)
住基ネットとは2000億円を超える巨額の税金を投入しながらほとんど普及せず、しかも情報漏洩など数々の問題を起こした天下の大愚策。最近ではめっきり耳にしなくなっていたが、それが目下のマイナンバーをめぐる大混乱とどう関係するのか。高橋氏が続ける。
「順を追って説明すると、まず住基ネットは総務省にとっては一大利権。住基ネットのシステムを運営していた『地方自治情報センター』は総務官僚の有力な天下り先で、現在の副理事長は元総務省自治行政局長だし、理事の一人は元総務省自治行政局選挙部政治資金課長。理事ともなれば年収1000万円も約束されると言われていました。
しかし、そんな住基ネットのカード発行が'15年末に終了することが決定。総務官僚は住基ネット利権がなくなることを回避すべく、起死回生の一計を案じる必要が出てきた。そこで考え出されたのが、住基ネットのシステムを活用して新しくマイナンバーのシステムを構築するというものだったのです」
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