津田大介「マスコミ炎上報道が『一億総ツッコミ社会』を助長」
今の時代を指して言うならば、「一億総ツッコミ社会」。誰もが自由に発信できるようになった今、そうした個々の発信は、ある面でメディア以上に情報が速く、当事者に近い分、発信力が強いところがあります。ただし、善悪の区別なく、主観的な価値意識の中で、好き勝手に発信してしまう人たちが多い。これは本当に根深い問題です。
さらに、こうした炎上をニュース化するマスコミが、「一億総ツッコミ社会」を助長させている面も大きい。マスコミ側が一般の人たちの発信を「情報源」として頼るようになってしまいました。ネット上で語られていることに対して、マスコミとネット、両者が“共犯関係”になったことで、ネットの発信力は以前と比べ物にならない強大な力を持ちました。一部の人たちがネット上で交わしている議論の内容を、「世論」として取り上げることの危険性をもっと認識すべきではないでしょうか。両者には適切な緊張関係が必要です。
※週刊朝日 2016年4月22日号
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