【5月23日 AFP】(更新、写真追加)シリアの地中海沿岸部にある2つの都市で23日、政権派の拠点が攻撃され、少なくとも120人以上が死亡した。イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」が犯行声明を出した。

 在英の非政府組織(NGO)「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」によると、地中海沿岸のラタキア(Latakia)県にあるジャブレ(Jableh)では73人が死亡。またさらに南方のタルトス(Tartus)では48人が死亡した。23日の朝、2つの都市の計7か所でほぼ同時に爆発が起きた。

 IS系の通信社アマック(Amaq)を通じて発表された犯行声明によると、ISの戦闘員らがタルトスとジャブレで行われていたシーア派の分派アラウィ派(Alawite)の集会を攻撃した。

 一方、シリアの国営メディアは、死者はジャブレで45人、タルトスで33人の計78人だったと報じている。

 ジャブレの現地ニュースを伝えているフェイスブック(Facebook)のページは、同市で他にバスの停留所1か所、政府系の病院1か所も攻撃されたとしており、爆破された複数の車両の近くで燃えるトラックを囲む人々の映像などを掲載している。

 バッシャール・アサド(Bashar al-Assad)大統領はジャブレの東方25キロに位置するラタキア県カルダハ(Qardaha)村の出身。今回攻撃があった2都市はどちらもアサド政権側の拠点とされている。(c)AFP