北朝鮮 韓国に軍事当局どうしの会談呼びかけ

北朝鮮は、韓国に対し、軍事当局どうしの会談を開催するよう改めて呼びかけ、対話によって関係改善を図るべきだと主張することで韓国側に揺さぶりをかけるねらいがあるものとみられます。
北朝鮮の国営テレビは、20日夜、国防委員会の書簡を発表しました。
この中で、北朝鮮は、「今の破局状態を対話と協議によって克服しなければならない」として、軍事境界線の近くに設置した大音量のスピーカーを使った宣伝放送などを例に挙げ、「関係改善の障害となっているすべての敵対的な行為を中断すべきだ」と主張しました。
そのうえで、「軍事的な緊張を緩和し関係を改善するため、すべての問題を議論する双方の軍事当局の会談を直ちに開催すべきだ」としています。
そして、「北と南が手をとり統一運動の新しい一歩を踏み出すべきだ」と呼びかけました。
北朝鮮は今月、36年ぶりに開催した朝鮮労働党大会でも韓国に対し軍事当局どうしの会談を呼びかけており今回、国防委員会が改めて求めたものです。
北朝鮮としては対話によって関係改善を図るべきだと主張することで、韓国側に揺さぶりをかけるねらいがあるものとみられます。
これに対して、韓国国防省は、今夜、「非核化を拒否した状態で対話を提案するのは誠意があるとは思えない」と表明し、現状では対話には応じないという立場を示しています。