会談に臨む沖縄県の翁長知事(左)と安倍首相(23日午前10時42分、首相官邸で)=中村光一撮影

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 安倍首相は23日午前、米軍属の男が沖縄県うるま市の女性会社員の遺体を遺棄した疑いで逮捕された事件への対応をめぐり、首相官邸で沖縄県の翁長おなが雄志たけし知事と会談し、オバマ米大統領に厳正な対処を求める意向を伝えた。

 翁長氏は日米地位協定の見直しを含む対応を要求した。

 首相は「今回の事件はあってはならないものだ。身勝手で卑劣きわまりない犯罪に強い憤りを覚える」と述べ、日米首脳会談でオバマ氏に米軍の綱紀粛正や再発防止の徹底を要請する考えを伝えた。

 翁長氏は「綱紀粛正と再発防止は何百回と聞かされたが、何も変わっていない。米軍基地があるが故の犯罪であり、大きな怒りと悲しみを禁じ得ない」と述べた。基地負担の軽減も改めて要請し、「オバマ大統領に直接話をしたい。その機会を作るようお願いする」と会談の設定を求めた。