歌謡祭でウクライナ代表女性歌手優勝が波紋

歌謡祭でウクライナ代表女性歌手優勝が波紋
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ヨーロッパ最大の歌謡祭で、ロシアがウクライナから併合したクリミアの少数民族の女性歌手がウクライナ代表として優勝したのに対し、ロシアの国営メディアは政治的な意図がうかがえるとして結果の見直しを求める論調で伝えるなど、波紋が広がっています。
スウェーデンで14日行われた「ユーロビジョン・ソングコンテスト」では、ウクライナ代表の女性歌手で、ロシアが併合したクリミアの少数民族、クリミア・タタール系のジャマラさんが優勝しました。
ジャマラさんは、かつてソビエトによって強制移住させられた祖先の苦難をテーマにした歌を披露し、クリミアを併合したロシアへの抵抗のメッセージが込められているという見方も出ていたことから、ロシアでは、歌謡祭の結果に反発が広がっています。
このうち、ロシア国営テレビは17日、ヨーロッパ各国で歌謡祭の主催者に対してジャマラさんの優勝を見直すよう求める動きがあると否定的な論調で伝えたほか、ロシアの一部の議員からも見直しに同調する声が上がっています。
一方、ウクライナでは、ポロシェンコ大統領が16日、ジャマラさんに直接賞を授与したほか、ウクライナのメディアはクリミア・タタール人と民族的に近く、ロシアと対立するトルコのエルドアン大統領も電話で祝意を伝えたと報じています。