シリア情勢巡り閣僚級会合 戦闘鎮静化なお見通せず
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停戦の崩壊が危ぶまれているシリア情勢を巡り、関係国による閣僚級会合がオーストリアのウィーンで開かれ、アサド政権と反政府勢力の双方に停戦を順守するよう働きかけを強めていくことで一致しましたが、それぞれを支援する周辺国の対立もあらわになり、戦闘の鎮静化はなお見通せない状況です。
シリアでは、アサド政権と反政府勢力の間の停戦が2月末に発効しましたが先月以降、各地で戦闘が再燃し、停戦が崩壊する懸念が強まっています。
こうしたなか、アメリカとロシアの呼びかけで17日、ウイーンで22か国の外相などが参加して会合が開かれ、初めて参加した日本からは鈴木敏郎担当大使が出席しました。
会合の後、記者会見したアメリカのケリー国務長官は「われわれは停戦監視のシステムを強化することで合意した」と述べ、政権側と反政府勢力の双方に停戦を順守するよう働きかけを強めていくことで一致したことを明らかにしました。
しかし外交筋によりますと、今回の会合でもアサド政権と反政府勢力のそれぞれを支援する周辺国の間で互いに停戦合意違反だと非難し合うなど対立があらわになったということです。
仲介役の国連は内戦の終結を目指す双方の和平協議を早期に再開させたい意向ですが、その前提となる戦闘の鎮静化はなお見通せない状況です。
こうしたなか、アメリカとロシアの呼びかけで17日、ウイーンで22か国の外相などが参加して会合が開かれ、初めて参加した日本からは鈴木敏郎担当大使が出席しました。
会合の後、記者会見したアメリカのケリー国務長官は「われわれは停戦監視のシステムを強化することで合意した」と述べ、政権側と反政府勢力の双方に停戦を順守するよう働きかけを強めていくことで一致したことを明らかにしました。
しかし外交筋によりますと、今回の会合でもアサド政権と反政府勢力のそれぞれを支援する周辺国の間で互いに停戦合意違反だと非難し合うなど対立があらわになったということです。
仲介役の国連は内戦の終結を目指す双方の和平協議を早期に再開させたい意向ですが、その前提となる戦闘の鎮静化はなお見通せない状況です。
独外相「各国の意見に隔たり」
会合の後、ドイツのシュタインマイヤー外相は記者団に対し、「国連が仲介する和平協議をできるだけ早く再開させるべきだ」としたうえで、「きょうの会合の議題の中には各国の意見が対立する議論を呼ぶ問題もあり、容易なものではなかった」と述べて、アサド政権の処遇などを巡り関係国の意見の隔たりを埋めるのは簡単ではないとの認識を示しました。