東芝の不正会計問題で株主代表訴訟

東芝の不正会計問題で株主代表訴訟
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大手電機メーカー、東芝の不正会計問題で、大阪の株主が、室町正志社長ら歴代の経営陣11人に対し、27億円を会社に支払うよう求める株主代表訴訟を東京地方裁判所に起こしました。
東芝は、組織的に不正な会計処理を行っていた問題で、田中久雄前社長や佐々木則夫前副会長、西田厚聰元相談役の歴代の社長3人など旧経営陣5人に、課徴金の支払いなどで生じた損失について32億円の賠償を求めています。
これについて、大阪の株主の男性が、室町正志社長ら、会社が起こした裁判で対象になっていない歴代の経営陣11人に、27億円を会社に支払うよう求める株主代表訴訟を東京地方裁判所に起こしました。
訴えの中で、株主の男性は「室町社長は取締役として会議に出席し、一連の不適切な会計処理が是正されていないことを知りながら改善のための措置をとらなかった責任がある」と主張しています。
室町社長については、会社が設置した調査委員会の報告で、「監督義務に違反していたなどとする証拠は見当たらない」とされていました。
原告の代理人の金啓彦弁護士は「経営陣に対する責任追及がなされていないという株主の意向を受けて、訴訟に踏み切った」と話しています。
一方、東芝は「裁判所から書面を受け取っていないため、コメントは差し控えさせていただきます」としています。