マイナス金利影響 地銀の経常利益総額 約2割減に

マイナス金利影響 地銀の経常利益総額 約2割減に
日銀のマイナス金利政策の影響で国内の貸し出しによる利益が減ることなどから、全国60の地方銀行の経常利益の総額は今年度、昨年度に比べておよそ20%減少する見通しだということが、全国地方銀行協会のまとめで分かりました。
全国地方銀行協会が、株式を上場している地方銀行63行のうち業績見通しを発表している60行の単体の決算をまとめたところ、今年度の経常利益の総額は、昨年度に比べて21.3%、最終的な利益は18.8%、それぞれ減少する見通しです。
これは、日銀のマイナス金利政策の導入で貸出金利が低下したことで、金利から得られる利益が減るとみているためです。
全国地方銀行協会の寺澤辰麿会長は、18日の会見で「今年度の決算ではマイナス金利の影響がより大きく出てくると見込んでいるが、低金利のなかで足元の地方銀行全体の貸し出しは伸びており、マイナス金利政策の影響を見極めるにはもうしばらく時間が必要だ」と述べています。
日銀のマイナス金利政策を巡っては、大手の「三菱UFJフィナンシャル・グループ」と「みずほフィナンシャルグループ」も今年度の最終的な利益が減るという見通しを示していて、今後、マイナス金利政策の影響が銀行業界全体に広がることになりそうです。