「社畜」って言葉があるじゃないですか。会社から追い立てられるように仕事をさせられて、夜も残業がつかないのに仕事をしてクタクタで帰るようなイメージ。
僕も昔そんな事をやってました。中堅クラスの人材派遣の会社で組織図の上から3番目くらいまで上がったんですよ一時。ある大型拠点で支店長をやったことがあって、月末に本社の近くのホールを借りて全エリア長が集まって営業会議があるんですね。
僕の前任の支店長が見事に暗黒時代を築き上げてた。社内の人間関係が悪くなりすぎてどんどん人がいなくなり、業務が回らなくなる。営業も辞める、引き継ぎがうまく行かずクライアントとの関係がどんどん薄くなる。売上もどんどん減る。
どん詰まりになってどうしようもなくなってから「じゃあサキお前の腕の見せどころ」とか適当な事を言われて任されても・・・ねえ。
30人くらいの営業拠点、従業員を誰も辞めさせない、風通しのいい雰囲気にしようと考えて、いろいろやりましたよ。結局僕が支店長だった2年間で退職したのは唯一目の病気で退職せざるをえなかった子だけでした。売上はゆっくりしか回復しなかったけど。
さてその営業会議。
事前に前年対比の悪い拠点の長には連絡がいくんです。「今回の社是社訓の唱和は君が音頭だから」みたいなの。毎回僕が唱和してました。おかげで今でも言えるんです(笑)言うとバレるのでいいませんけどね。
各拠点の成績や問題、改善などについて社長からハッパがかかるんですけど、一度社長から「お前の拠点は全社に迷惑を掛け過ぎや!!土下座しろ!!」と言われたことがあって。いやいやいやいや、違う拠点にひょっこり逃げ出して「私関係ない」って言う顔してるお前の責任だろ、とは言えませんでしたけど。もちろん土下座もしませんでした。
なかなか上がらない売上に急に良くはならない人間関係。帰りはほとんどが0時22分の最終の普通電車。家についたら2時前なんですよ。それからご飯食べてお風呂入って寝るのが3時、で6時に起きて7時には家を出ないと次の日の仕事に間に合わないんですよ。新拠点立ち上げの仕事につくまでの2年間はホントへとへとでした。
でも。カラダは疲れてたけど心って意外と大丈夫だったんですよ。もちろん性格的に抱え込まない気楽なタイプなのもあるけど、もう一つ大事だなと思っていたことがあって、それは食事なんです。その頃には結婚もしてたし子供もいたんですけど、うちの妻、料理がめちゃくちゃ上手なんです(すいません、事実なんで笑)
結婚したのが平成10年なのでかれこれ18年ほどご飯を作ってくれてるんですけど、一度として美味しくないご飯が出てきたことがありません。そりゃお惣菜を買って食べる時もあればラーメンだけ、とか言う日もありますけど、手料理で失敗した記憶っていうのが全く無いんですよね。
で、どんなに遅い日も晩ごはんを食べながら今日あった事を話したり、今日の子供がこんなことした、という話を聞いたりちょっと愚痴を聞いてもらったり。それを美味しいご飯を食べながらやってたおかげで心が病まずに済んだんじゃないかなと思って。
社畜だ、って追い込まれて仕事する人ってつい食事を疎かにしがちだと思うんです。コンビニで弁当買って食べるだけ、とかすぐ出てくるファストフードで済ませてしまったり、昼は抜いてしまって夜中にラーメン食べて家に帰って寝るだけ、とか。
なんかミスチルの「everybody goes~秩序のない現代にドロップキック~」の世界のような。でもね、ご飯を食べている時間って結構大事な時間だと思うんですよ。
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ゆっくりご飯を食べながら「ああ美味しいなあ」って思う時間とか、一緒にご飯を食べながら楽しいこととか話し合ったり、辛いことをちょっと共有してもらったりとか。すぐ食べ終われてしまうような食事じゃなくて、時間をかけてゆっくり口に入れて胃に落としてやるような食事の時間。かき込むんじゃなくて流しこむんじゃなくて。
それは栄養を取る、という動作じゃなくて心を休ませることができる時間なんだと思うんですよね。仕事とかいろんなことで心が疲れたなぁと思ったら、ゆっくり食事を取ることでリセットできることもきっとあると思うんです。毎日ができなくても3日に1回とか週に一回でもちゃんと席に座ってゆっくりとご飯を食べる時間を取るのをオススメしたいです。
今勤めてる会社の社長は言うんです。「仕事をするために食事を取るんじゃなくて、いい食事を取るために仕事をしよう」って。結構バリバリ働いてるのでもう少し良い物を食べられるよう給料上げて欲しいんですけど(笑)