なに?謙虚って。
なにそれ?おいしいの?
この「謙虚」っていう言葉。
ビジネスシーンでも、よく言うじゃないですか。
ある程度、ビジネススキルがついたその先の成長は謙虚であれるかどうかである、的なこと言う人いっぱいいるじゃないですか。
ぼくね、この「謙虚」っていう言葉、大嫌いなんですよね。
いや、「謙虚」っていうのは上司が部下を都合よく聞き入れさせるためのYESマン養成ワードでしょ!?
と思ってしまうんです。
そもそも、謙虚っていう言葉の意味は、
控え目で、つつましいこと。へりくだって、すなおに相手の意見などを受け入れること。
なんですよ。
確かに、相手の意見を受け入れることって大事なことだと思うんです。
自分の尊重ばかり貫こうとする奴は、確かに仕事できないですよ。そんなエゴイストなビジネスマンは成長しませんよ。
ただ、ぼくが思うのは、上司が部下に謙虚さを求めるシーンや使い方ってさ、明らかに自分の言うとおりの人材に育てよう、っていう卑怯さ・腹黒さを感じるわけです。
「謙虚」っていう言葉が、部下をどんどん萎縮させて、言いたいこと、意見も言いにくい風通しの悪い文化を作っているんじゃないですかね?
と強く思っています。
普通に考えて、上司に「お前は謙虚さが足りない」と言われたら、自分の意見がどんどん言いづらくなっていくなんて当たり前のことです。
それでも、俺は言い続けられるっていう人は稀だと思うんですよね。
最初は志が高かった人材も、謙虚という言葉で長所を潰されていく
最初は志が高く、恥かくことを覚悟で言いたいことや気になること、分からないことをバンバン発言する若手ってどこにでもいるんですけど、
謙虚というそれっぽい言葉を使って、出る杭(若手)を潰していく上司が多すぎる。
謙虚、という言葉は多くの経営者も「大事なこと」のひとつとして挙げています。
ただそれは経営者レベルの人たちを対象にしているわけですよ。
若手や成長ざかりの社員が、謙虚さを重んじて働いてみ!?
成長止まるって!
仕事つまんなくなるって!!
そりゃ、やりがいもどんどん薄れていくって!!!
これはぼくの解釈ですけど、「謙虚」っていう言葉は、ある程度のステージに上がった人が、偉ぶらないようにするために、相手がどんな役職だろうが、どんな年齢だろうが、タメになると感じた場合は受け入れようというスタンスのことだと思うんです。
だから、謙虚さを持っている経営者や、起業家、成功者は尊敬されるし、彼らもまた来るもの拒まずに良い意見だけを「謙虚」というフィルターを通してインプットできるので、すばらしい人格者でもあるわけですよね。
それを、なにを血迷ったか己の部下に「謙虚」「謙虚」とバカのひとつ覚えのことを吠え散らかすクソみたいな社風、また上司。これ結構あるあるだと思います。
ひとつだけ言おう。
そんなダメ上司が、部下に「謙虚」と押しつけているのは、【=俺に遠慮しろ!】という底辺な指示であることを自覚するべき。
謙虚と遠慮は違うから!!
上司が部下に言っている意味は、謙虚という仮面をかぶった遠慮ですから。
マジでタチが悪いですよ。
ちなみに、「遠慮」の意味は、
他人に対して、言葉や行動をひかえめにすること。
ねっ?
絶対にこっちの意味で言ってるよね!?!?
こういう都合のいい言葉で、やる気のある社員の成長意欲をどんどん下げていっている罪は重いと思うよ。
本当に思うんです。
- 本当はもっと伸び伸びと働きたい人って多いんじゃないか。
- 仕事が嫌いって言ってる人って、「働くことが嫌い」なのではなく、そういうやりがいを失っているだけの人も結構いるんじゃないか。本当は働いてみたら楽しさを見出す人って多いんじゃないか。
- もっと仕事を任せてもらえて、どんどん自分の提案が言いやすい、(中身にもよるが)通りやすいような環境に身を置ければ、覚醒するような人材ってもっといるんじゃないか。
世の中、ベンチャー企業という看板を引っさげてる会社も、フタを開けてみると、結局似たような言葉の巧みさで、自分の意見を殺されていくような環境ってまだ多いですよね。
軽はずみに、「謙虚」の気持ちを忘れんな!とか絶対に言っちゃいけないと思う。
全然いい言葉じゃない。
上の人が、下の人を都合のいいYESマンに変えるための言葉でしかないと心得てほしい。
そんなクソ上司には、言ってやれよ。
「わたし謙虚じゃないですか?意見や提案をするのが謙虚じゃないという意味ですか?それって遠慮と履き違えてませんかね?遠慮が大事っておっしゃりたいんですかね?」って。
今、"自由"という誰もが手にしたい環境で働けている人が多くフォーカスされている。
だからなおさら、自由って別にフリーランスじゃなくたって、会社でも自由に働けるんだよ!っていう文化に変わってほしいなぁって心底思う。
自由なサラリーマン、自由な営業マン、自由なエンジニア。
「謙虚」という言葉が社内で歩き回っているうちは、絶対に実現できないゴールだと思う。