「核のごみ」処分場 適した地域 10月以降に提示

「核のごみ」処分場 適した地域 10月以降に提示
原子力発電所から出るいわゆる「核のごみ」を巡り、国による処分場の選定が適切に進められているかを評価する原子力委員会の専門家会合は、23日に初会合を開いて、ことし10月ごろをめどに報告書をまとめることになり、それ以降に国は、現在検討されている科学的に適した地域を示すとしています。
原発から出る高レベル放射性廃棄物、いわゆる「核のごみ」を地下300メートルより深い地層に埋めるための処分場を巡り、国は選定が進まないことから、科学的に適した地域を示したうえで絞り込んでいく方法に転換し、去年から検討を始めています。
こうした国の手続きが国民や地域の理解を得ながら適切に進められているかどうか評価するため、原子力委員会は政策評価や環境法、それにリスクコミュニケーションなど10人の専門家をメンバーとする専門部会を設置し、23日、初会合を開きました。
事務局の担当者からは、国の資源エネルギー庁などが候補地の選定の進め方について、全国でシンポジウムや説明会を開いていることが報告されました。
委員からは「国民の理解を得るためにシンポジウムという手法が本当によいのかも評価すべきだ」といった意見も出され、次回以降、関係省庁などから取り組みの状況を聞き取ることになりました。
そのうえで、ことし10月ごろをめどに評価の報告書をまとめることになり、それを踏まえて国は科学的に適した地域を示すとしています。