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 川崎市の河川敷で昨年2月、中学1年の上村(うえむら)遼太さん(当時13)が殺害された事件で、起訴された3人のうち傷害致死罪に問われた元職人の少年(19)の裁判は23日、横浜地裁で被告人質問が行われた。被告は、無職少年(19)=殺人罪などで懲役9年以上13年以下の不定期刑が確定=の暴行について、「自分は止めようとした」「自分は絶対に切りつけていない」と話した。

 被告は19日の初公判で、傷害致死の起訴内容を否定し、無罪を主張している。この日の弁護側の質問に対し、被告は事件前に上村さんと顔を合わせたことはあったものの、当日まで名前も知らなかったと説明。「上村さんが無職少年に刃物で切りつけられるのを見て、『やめとけ』と言ったが、やめなかった。無職少年は刃物を持っているので、(自分も)危ないと思った」と語った。

 また、「警察に通報するなど正しいことをしていれば、上村さんは死なずに済んだと思う。できなかったことを後悔している」と述べた。(古田寛也)