蹴球探訪
奇跡の初優勝見えた レスター・岡崎が激白「試合後はいつも悔しい」(4月27日)
【ゴルフ】韓国の趙炳旻が日本ツアー初出場初V2016年5月23日 紙面から ◇関西オープン<最終日>
▽22日、和歌山県橋本市、橋本CC(7127ヤード、パー71)▽晴れ、気温25・4度、西南西2・0メートル▽賞金総額7000万円、優勝1400万円▽69選手(アマチュア6人)▽観衆6430人 首位と5打差の3位から出た26歳の趙炳旻(チョ・ビョンミン、韓国)が3バーディー、2ボギーの70で回り、通算6アンダーとして、日本ツアー初出場で初優勝を飾った。デビュー戦の優勝は、2007年マンシングウェアオープンを当時15歳で制した石川遼以来、ツアー史上4人目(招待外国籍選手を除く)。近藤共弘(38)=ネスレ日本=とスコット・ストレンジ(39)=オーストラリア=が1打差の2位だった。 初舞台で無名の韓国人が大仕事をやってのけた。「まだ実感がない。信じられない気持ち」。韓国ツアー未勝利の趙炳旻が日本ツアー初参戦で初戴冠。屈託のない笑みには、驚きにも似た喜びがにじんでいた。 得意なのはパッティング。16番で単独首位に立つと、17番でバーディーを奪い後続に2打差をつけた。ラフから残り165ヤードを5メートルに寄せ、「今日の勝因。自分を褒めたい」と自画自賛した。 アマ時代は韓国のナショナルチームでもプレーする期待の若手だった。2009年にプロ転向して以降、不調で低迷が続き、精神的にも限界に達した。「全てをあきらめ、ゴルフをやめるつもりだった」。だが、12年1月から兵役に就いたことが転機となった。 抜群の身体能力を生かし、少数のエリートで編成される特殊部隊に志願して選抜された。上空1200メートルからパラシュートで降下訓練、心身ともに厳しく追い込まれる過酷な1年10カ月間の軍隊生活で、「肯定的な考えになり、前向きな気持ちになれた」。 再びゴルフへ向かうエネルギーを得ると、水原市の実家が近い昨季の日本ツアー賞金王の金庚泰(キム・キョンテ)に憧れ、昨年末に日本ツアーの予選会に出場。25位で出場資格を獲得した。「日本で楽しくプレーして、優勝できたらうれしい」。今季の残り試合と2年間のシード権を獲得。元特殊兵が描く夢は、まだまだ終わらない。 (松岡祐司) PR情報
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