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【大リーグ】

田中、7イニング1失点で6戦ぶり白星も満足なし

2016年5月23日 紙面から

◇ヤンキース5−1アスレチックス

アスレチックス戦で7回を投げ終え、ベンチへ戻るヤンキース・田中(共同)=オークランドで

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 【オークランド穐村賢】マー、やっと今季2勝目−。大リーグは21日、当地などで行われ、ヤンキースの田中将大投手(27)はアスレチックス戦で7イニングを5安打1失点、4奪三振に抑え、先月17日以来となる今季2勝目(0敗)を挙げた。チームは5−1で勝ち4連勝。マーリンズのイチロー外野手(42)はナショナルズ戦に1番左翼でフル出場し、二塁打1本を含む4打数4安打の固め打ち。1試合4安打は昨年8月18日以来で、メジャー通算3000安打まで残り46安打とした。チームは3−2で逆転勝ちし、連敗を3で止めた。レッドソックスの田沢純一投手(29)はインディアンス戦の7回途中から2番手で登板し、1イニング1/3を無安打無失点、2奪三振。チームは9−1で快勝した。

 6試合、34日ぶりの今季2勝目にも、田中が自身の投球内容に満足することはなかった。「相手が早打ちで助けてくれただけ。チームのいい流れに乗っかって勝てたなという感じ」。7イニングを92球という理想的な省エネ投球にも納得することはなかった。

 チームは今季初の4連勝で、ブルージェイズを抜いて約1カ月ぶりに地区最下位から脱出したが、「(勝ちにつながったことは)大事だと思いますけど、ボールの切れはそこまで…。制球面でもいい時に比べればできているとは思わない」と弾まないなど、自己評価は厳しかった。

 約1カ月ぶりの勝利は“ニュースタイル”でつかんだものだった。前回登板後のブルペン調整では、投球プレートの踏む位置を三塁側から一塁側へと大幅に移動。楽天在籍時の2012年7月29日の西武戦でも一度試したというが、その時には7失点とめった打ちされ、「すぐにやめた」と三塁側に戻した。

 だが、この日は「感覚的に違う部分もありましたけど、投げながらつかんでいけた」。シンカーは角度がついた分鋭く、右打者の内角をえぐってバットを折るなど威力を発揮した。スライダーとの相乗効果は抜群で、「投げていて気持ち悪さはなかった。『こうやって投げるのもありだな』というイメージは湧いてた」と手応えをつかんだ様子だった。

 今回は中4日だった前回、前々回と違い、中5日登板。けが明けの左腕サバシアがローテーションに戻ったことによる“恩恵”を受けた。ただ、登板間隔の差は大きな要素ではないようで、この日の内容も「手放しで喜べるものでは全然ない」。1つ勝ったくらいで浮かれてはいられない。そう話す顔にエースとしての自覚がにじんでいた。

 

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