電子楽器メーカーMoogが、伝説のモノフォニックアナログシンセMinimoog Model Dの"試験的な再生産"を実施しました。ノースカロライナ州ダラムで開催されたMoogfest 2016の会場に生産ショップを設け、Minimoog Model Dの組立てが公開され、でき上がった製品はその場で販売されています。
Minimoog Model DといえばMinimoogの中でも初代販売モデル。初代なのになぜModel Dかといえば、Model A~Cは試作機として生産されたものだったため。Model Dのごく初期のものも試作機でした。70~80年代を中心に人気を博し、EL&Pの
キース・エマーソン、RUSHのアレックス・ライフソンとゲディ・リー、YESのリック・ウェイクマンといったプログレッシブ・ロック系ミュージシャンから、映画音楽で活躍したジョルジオ・モロダー、ほかチック・コリア、KRAFTWERKのラルフ・ハッターら多数のミュージシャンが使っていました。
Moogfest 2016では、このMinimoog Model Dを当時の回路そのままに再現し、さらにMIDI入出力やLFO、VCOといったパラメーターがいくつか追加搭載されています。
残念なのは、試験的という言葉どおり生産されるのがMoogfest 2016の期間内、わずか4日間ということ。Moogfest 現地では価格3500ドル(約38万5000円)で販売されているものの、本格的な再発売についてのアナウンスはありません。
Moogは昨年、
System 55 /35、Model 15といったシンセを限定的に復活させました。また最近ではModel 15を再現したiOSアプリも発表しています。
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