セミナーや本の内容は大きく分けると次の2つのいずれかです。
- 1.主張
- 2.事例
「主張」については、まだ分解の余地がありますが、ここでの役割は「理解してもらう」こと。一方「事例」のほうは、事実あるいは具体例であり、役割は「納得してもらう」ことです。
注意すべきは「事例」には強力なパワーがある、という点です。感情に訴えるのです。
例えば、
- 「受けた恩は決して忘れてはいけません」
と主張するだけでは、相手は「まぁ、そうですよね」としか思わないでしょう。
- 「うぁ~、確かにそうだよな~!!!!!(涙)」
などと感極まる人はまれです。
それが、
- 「タイで実際にあった話です。こちらの動画をご覧ください」
と事例を見せてみる。
↓せっかくなので、実際にその動画を見てみてください。
↑3分01秒の動画です。
ご覧になりましたか?
以降は見ていただいた前提で話を進めます。
感情を動かされる
僕自身、この動画を何度か見ているのですが、結末はすでに知っているのにもかかわらず、見るたびに、ぐっときてしまいます。
「いい話だな~」
と感情を動かされます。
「よし、自分も困っている人を助けよう!」
という決意が芽生えたり、
「それに引き替え自分は・・・」
と、少々へこんでしまう人もいるかもしれません。
いずれにしても、
「受けた恩は決して忘れてはいけません」
とだけ言われたときと比べると、その後のインパクトの差は歴然です。
「動画だから」と思われるかもしれませんが、例えば、「政見放送」の動画で感動するでしょうか?
どちらかというと「主張」が中心ですからメディアの種類はあまり関係ありません。
やはり「内容」なのです。
事例から何を学ぶべきか?
さて、今回お伝えしたいことは、
- 「事例」をうのみにするべからず、
ということです。
一番分かりやすい「事例」は「1ヶ月で●kgの減量に成功!」といううたい文句とともに、ビフォー・アフターの写真が載せられたダイエット商材やサービスの広告です。
事例とは、
- 特定の環境下において、
- 特定の時期に、
- 特定の条件がそろった状態で、
- 特定の手順を踏んだ
ことにより実現した結果です。
もし、「この事例のように、自分もなりたい!」と思ったとしたら、同一の環境、同一の時期、同一の条件、同一の手順をすべてそろえる必要があります。
でも、多くの場合、最後の「同一の手順」にしか目が行きません。従って、事例の通りの結果が得られない、すなわち再現性がきわめて低くなるということになるのです。
そこで、事例から学ぶべきは、
「自分だったら、どうするか?」
を自分なりに考えることです。
事例に接したときに僕がいつも考えることは、
「これと同じことをせずに、同じかそれ以上の結果を出すにはどうすればいいだろうか?」
です。
梅棹忠夫さんの『知的生産の技術』に以下のような一節があります。
本は何かを「いうためによむ」のではなくて、むしろ「いわないためによむ」のである。つまり、どこかの本にかいてあることなら、それはすでに、だれかがかんがえておいてくれたことであるから、わたしがまたおなじことをくりかえす必要はない、というわけだ。
…というわけです。
6月11日(土) 週単位の時間割を活用してレビューと計画を効果的に進める方法
『なぜ、仕事が予定どおりに終わらないのか?』(佐々木正悟・著)の内容をベースに、タスクシュート時間術、すなわち仕事を予定どおりに終わらせるための時間管理の考え方とツールを駆使した具体的な方法をお伝えします。
今回のテーマは、
-週単位の時間割で日々の仕事量を最適化する方法
です。
一日単位の記録とレビューでは把握が困難なことも、週単位でふり返ることでクリアに浮かび上がってきます。
そこで、週単位の時間割を活用してレビューと計画を効果的に進める方法を 解説します。
「もっとうまく時間を使えるはずなのに」とお考えのかたはぜひご参加ください。
好評いただいている個別相談の時間もご用意していますので、知識としては理解できているとは思うものの、なかなか実践に結びつけられず苦戦している、という方は、ぜひこの機会にブースターとしてご活用ください。
本日時点で、残り5席ですので、ご検討中の方はお早めに。
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