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【統一地方選】大阪都構想“攻防”さらに激しく…維新、府議会「過半数届かず」市議会「第一党」は維持

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大阪都構想“攻防”さらに激しく…維新、府議会「過半数届かず」市議会「第一党」は維持

 大阪市を5つの特別区に分割して大阪府と再編する「大阪都構想」が最大の争点となった大阪府議選(定数88)と大阪市議選(同86)は12日投開票され、都構想実現を目指す大阪維新の会(代表、橋下徹大阪市長)が府市両議会で第一党を維持した。目標としていた府議会での単独過半数には届かなかったものの、都構想の賛否を問う住民投票(5月17日)の対象となる大阪市内で存在感を発揮。最終決戦に向け、賛成、反対両派の攻防はさらに激しさを増しそうだ。

 今回の選挙戦は、住民投票の行方を占う前哨戦と位置づけられ、各党の幹部も相次いで大阪入り。選挙戦に勝利することで住民投票にはずみをつける戦略を描いていた維新は、代表の橋下氏が大阪市内、幹事長の松井一郎知事が市外の選挙区を中心に連日応援に入り、争点を都構想に絞って二重行政の解消などを訴えた。

 府議選では前回、定数109のうち57議席を獲得して大勝した維新だが、離党が相次ぎ過半数割れに。定数が21削減された今回は53人を公認。42議席を獲得し、第一党の座は守ったものの、住民投票で賛成多数になった場合に必要な関連条例整備を円滑に進める過半数には一歩届かなかった。38人を公認した市議選は、全24選挙区のうち11選挙区で複数を擁立した積極策が功を奏し、選挙前の29議席から上積みに成功した。

 一方、維新の第一党維持を許した野党側は、戦略の練り直しを迫られそうだ。反都構想の先頭に立った自民党は公明党と選挙協力を結び、民主党候補のいない一部選挙区では連合大阪の支援も得て、府議選で42人、市議選で23人を公認。惨敗した前回からの党勢回復を果たした。

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