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40代からの人生の折り返し方 野田稔

50代で後悔しないための“出世だけではない”生き方

野田 稔 [一般社団法人 社会人材学舎 代表理事]
【第30回】 2016年5月23日
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サラリーマン屋として
敗者にならずに生きるのは難しい

あなたは人生の後半戦もサラリーマンとして生きますか?それとも別の道を選びますか?

前々回から3回にわたり、後々後悔しない、嫉妬にさいなまれないための特殊なキャリア論について語っている。言ってみれば、人生における基本戦略の選択だ。

 戦略の立案において最も大切なことの一つは、ドメイン(事業領域=戦いの場)の設定だ。「自分は何屋として」人生の後半戦を戦うか、という判断だ。

 多くの人は、「サラリーマン屋」をドメインとしてしまっている。雇われて生きる生き方だ。人生の前半戦をサラリーマンとして生きたとして、果たして後半戦も同じドメインで生きていくと安易に決めていいのだろうか。

 サラリーマンいうドメインの中で考えるのであれば、勝者はCEOを頂点とする出世の階段を上り詰めた人間である。

 そう考えれば、このドメインの中で出世の階段の途中で止まってしまった人は、残念ながら敗者ということになるわけで、不完全燃焼の結果、敗者となった人が嫉妬に苦しむという構図だ。

 だからここまで、敗者とならないために、そのドメインの中で思いっきり真っ向勝負をしようという話をしてきた。サラリーマン屋として戦うということは、あまりに敵の多い、まさにレッドオーシャン戦略を選ぶということなのだ。

 しかし、たとえ人生の前半戦でレッドオーシャン戦略を選択したからといって、後半戦も同じ戦略を選択しなければならないということはない。ドメインの設定からやり直し、異なる戦略を選択することもできる。

 レッドオーシャンで戦うことに価値を見出せない人も少なからずいるはずだ。そんな激戦場で、人事を尽くして天命を待つためには、多くの資源を費やす必要がある。

 中でも必要とされるのが、会社に対する強いコミットメントだ。愛社精神というより、むしろ出世に対する執着といってもいいかもしれない。この執着が強いからこそ、前回述べたようなさまざまな努力も苦にならないのだ。

 だからもし、会社に対するコミットメントがそれほど強くないのであれば、この戦場に居続けることはお勧めしない。

 40代で、「会社にコミットし続けない」という道を選択するのは怖いことかもしれないが、無駄な努力をするよりはいい。一度真剣に考えてみて、ある程度の出世欲はあっても、とりあえず部長になれば満足、せいぜい執行役員と感じる人であるならば、会社に対するコミットメントはそれほど強くないと見極められる。

 そういう人は、とりあえずの満足水準である部長や執行役員になったところで積極的にドメインチェンジをしたほうがいい。

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野田 稔 [一般社団法人 社会人材学舎 代表理事]

明治大学専門職大学院グローバル・ビジネス研究科教授/株式会社リクルートホールディングス リクルートワークス研究所 特任研究顧問。野村総合研究所、リクルート社新規事業担当フェロー、多摩大学教授を経て現職に至る。日本テレビ系列「ズームインスーパー」、NHK総合「経済ワイドビジョンe」「Bizスポワイド」、NHKEテレ「仕事学のすすめ」などメディアでも活躍。主な著書に『組織論再入門』『中堅崩壊』(以上ダイヤモンド社)、『二流を超一流に変える「心」の燃やし方』(フォレスト出版)『企業危機の法則』(角川書店)など多数。


40代からの人生の折り返し方 野田稔

40代は時計で言えば、ちょうど昼の12時を回った人生の午前中が終わったばかりだ。人生折り返し、1日に例えれば、午後をいかに過ごすか。黄昏が訪れる前に上手に人生を折り返す方法をこの連載では考える。

「40代からの人生の折り返し方 野田稔」

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