読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

【連続増益ランキングトップ5】誰でも知っているあの会社が、29年連続増益している上場企業だった (2016年5月時点)

トレードアイデア

f:id:semiken:20160522212825j:plain

 

こんにちは、せみけんです。

ミニストップ(9946)の株主優待が届いたので、子供とソフトクリームを食べてきました。なかなか美味しいですね。220円で販売されているようですが、いちご味がお勧めです。

 

さて本日のお題です。

ふと連続増益を果たしている企業ってどんな企業があるのかと疑問に思い、調べてみました。

 

1位は、TVコマーシャルでも有名なニトリHD(9843)です。

 

1.ニトリHD(9843)について

2.連続増益ランキングトップ5

3.まとめ

 

1.ニトリHD (9843)について

29期増益って偉大な記録だと思います。しかも今期も増益予定なので、このままいけば30期連続の増益です。

 

しかも29期増収も果たしているので、29期連続の増収増益です。そんな偉大な会社だったのかと思いつつ調べてみましたが、IR資料は非常に興味深かったです。

歴史的には以下の通りです。

 

1967年 札幌市で創業

1987年 増収増益開始

1989年 札幌証券取引所上場

2002年 東証一部上場

2003年 売上1,000億円達成 100店舗達成

2013年 売上3,000億円達成 300店舗達成

 

 

今期、5,000億円の売上目標なので、直近売上の伸びが加速しているようです。既存店売上の月次も4期連続100%を上回る好調ぶりで、最近は海外にも展開を進めているようです。普通、既存店売上は、徐々に悪くなるものですが、しっかり顧客ニーズを捉えている証ですね。

 

株価の方は、私が確認できた1993年から2016年のデータに限るのですが、分割修正後1993年300円前後なので、2016年5月の株価10,500円前後と比較すると35倍になってますね。

 

家具・インテリアといった派手さはない業態ですが、着実に利益をあげることで右肩上がりの成長をとげてきました。

 

29期増収増益を果たしているのですが、営業利益率が15%あることに驚きました。実は、ニトリの商品のほとんどが自社の製品であることから利益率を高く保てています。日本で企画した商品をアジアで製造し、輸入して販売しています。

 

つまり円安はマイナスに働く企業なんですが、ここ2~3年の円安期も増収増益を果たしてきました。これには徹底したコストダウンと顧客ニーズを捉えたマーケティングの成果があるからですね。

 

店舗レイアウトに工夫があり、ほぼ全店一緒です。店員も広さのわりに少なく済むよう注文票には工夫が仕掛けられています。社長も勉強熱心で、アメリカでかなり学んだ実績があり、社員教育も熱心です。

 

通販用ですが、オートストアといったロボット式の倉庫もあります。一般的なクレーン式自動倉庫の約2倍、平置き棚の約3倍の収納力を誇るもので、最先端の技術も使いながら、効率化のためには投資も積極的に行っています。

 

さらに管理がしっかりしている印象がIR資料からもうかがえます。22個もの経営効率指標が掲げられ、毎年評価成績でしっかり分析しています。ちなみに2016年2月期は、指標に対して14勝8敗となっています。1坪あたりの売上高も経年で見ることができ、改善が示されていることから経営効率が上がっていることがうかがえます。

 

セグメントを変えたり、評価軸をころころ変える会社が多い中、軸がぶれず、徹底した自社分析は投資家としては安心感がもてるのではないでしょうか。

 

開示資料のリンクも張っておきます。

決算情報 | IR情報 | ニトリホールディングス

 

財務の観点からは、有利負債もほぼなく、実質無借金です。自己資本比率が70%を超えてますが、規模からすると現金は200億円程度とあまり多くない印象です。

 

営業CFで稼いだものをしっかり投資で使い、それほどFCFが大きくないからです。その結果、無駄な現金がなく、ROEは14%と、無借金の会社にしては非常に高いです。29期連続増益を感じさせる惚れ惚れするBSですね。

 

この財務ならレバレッジをかけて拡大路線もとれますが、これまで着実に成長しているところをみるとニトリの戦略は優秀で、経営の教科書に出てきそうな成長企業といえそうです。

 

今後は日本の都市部と中国への出店を加速し、一段の成長を狙っているようです。これからも何期まで増収増益を続けられるか注目ですね。

 

2.連続増益ランキングトップ5

個人的に増益ランキングトップ5を調べてみました。実績ベースです。

f:id:semiken:20160522225230p:plain

 

意外と地味といったら失礼ですが、ローテクな企業が多い結果となりました。ハイテクは、新しい技術がでると業界の地図が一瞬で変わることもありますが、こういった小売の業態は、地道な経営努力がポイントとなりそうです。

 

ちなみに私が調べたところでは、この5社は、増収も連続しているので、増収増益企業です。やはり増益には増収も必要となり、これらの企業は、徐々に商圏を広げているのも特徴でしょうか。

 

5社すべてが今期も増収増益の予定なので、来年ランキングを作ってもそれぞれプラス1期増加となっていそうです。

 

ヤオコーは、手間暇かけた惣菜が特徴で、美味しいと評判が高く、消費者に支持されています。また、大黒天物産は徹底した低価格を武器に消費者の心をつかんでいます。

 

食品スーパーでは、営業利益率が4%超えている会社はほとんどなく、ヤオコーと大黒天物産は4%を超えている稀有な企業です。ここに増収増益の秘訣があるのかもしれません。ほとんどの食品スーパーは2%台の営業利益で苦戦しています。

 

余談になりますが、私の保有株のジャパンミートも実は、営業利益率が4%を超えているんですね。ヤオコー、大黒天物産のように、15年ぐらい増収増益になってほしいのですが、それほど積極的に店舗増を計画しているようでもないので、今後の決算に注目しています。

 

ドン・キホーテも飽きられず、エキドンキのような新業態を打ち出し成長を続けていますし、ツルハもニトリと同じ札幌が操業ですが、徐々に南下を進め、インバウンド需要の取り込みと他薬局の子会社化により成長を続けています。

 

3.まとめ

いかがだったでしょうか。やはり増益を続けるには増収も欠かせないようですね。業界内で他を上回る高い営業利益率を確保するためにも、他社と違う顧客が望んでいる戦略を打ち出す必要があるようです。

 

連続最高益トップ5の企業は、消費者に馴染みのある会社であるため、実は投資のチャンスは街中にたくさんありそうです。みなさんもよく使っている店があったかもしれません。流行っているお店をみつけ、光る何かがあれば長期投資のチャンスです。ニトリのように35倍株を見つけ出したいものですね!