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“朝日斬り”橋下節ツイート、「行列-」高視聴率で証明した強烈な存在感…待望論のウラで進む維新の秘策
橋下氏の出席する会議は報道陣の注目も高く、おおさか維新の馬場伸幸幹事長は今年3月の記者会見で「橋下氏が来ると記事になる。改めて発信力の強さを感じた」と述べた。
馬場氏に限らず、維新幹部が橋下氏に言及する機会は珍しくない。
おおさか維新の片山虎之助共同代表も2月、「資質、能力を大変買っている。いずれは国政で活躍してもらいたい」と橋下氏にエールを送った。
4月の衆院京都3区補選では、松井氏が街頭演説で「僕や橋下がやってきたのは、次の世代にツケを回さないことだ」と訴え、何度も「僕や橋下」「僕も橋下も」と繰り返した。
松井氏は記者団に「橋下氏が休憩しているということは、維新としてのパワーが少し弱っているといわれるかもしれない」と認めつつ、「個人の政党というよりは、組織として認められてきている」と強調した。
ポスト橋下!?2つの顔
維新にとって、同補選は橋下氏の引退後初の国政選挙だった。大阪の地方議員らも総動員し、脱橋下の成果を示す絶好の機会となるはずだったが、結果は民進党の前職にトリプルスコア以上の差の大敗に終わった。
ある地方議員は「橋下さんがいなくなっても、これまではそれほど大きな影響を感じていなかった」という。しかし、「やはり選挙をやって、数字ではっきりと結果が示されると、穴がいかに大きいか思い知らされた」と打ち明け、夏の参院選が、今後の維新の消長を占う大事な戦いになるとの見方を示した。
参院選で維新は、候補者の擁立作業を全国規模で進め、おひざ元の大阪選挙区(改選数4)では2人の擁立を検討している。ただ、現状は「難航している」(松井氏)。
維新内部でも、橋下氏がすぐに政界復帰する可能性は低いとの見方は広がっている。そんな中で、全国的に支持を広げるため、橋下氏に代わる“顔”になり得る2人の存在がクローズアップされている。