民進佐賀連、共産と「共闘」せず
=夏決戦 2016参院選さが=
2016年05月22日 09時44分
■県連幹事会 政策の違いで反発も
民進党佐賀県連は21日、常任幹事会を開き、夏の参院選佐賀選挙区(改選1)で共産党と選挙協力する「共闘」をしない方針を決めた。野党の候補者一本化は今後、共闘を呼び掛けている共産党の対応が焦点になる。ただ、共産党は野党間の協議をせずに候補者を取り下げることには否定的で、統一候補を巡る動きは混迷を深めそうだ。
常任幹事会では、共闘の必要性を訴える声がある一方、共産党との政策の違いなどから従来の支持者が離れる懸念で共闘に反発する声が多く上がった。
会議後の会見で県連代表の大串博志衆院議員は、共産党との共闘について「選挙事務所を同じにしたり、同じ集会を一緒に持ったりして、党と党が手を取り合ってやるイメージの共闘はしない」と明言した。全国で1人区の共闘が進む中での決定に、「それぞれの県にはそれぞれの事情がある」と語った。
一方で、「安倍政権の暴走を止める」目標に向け「右から左まで幅広い支援を広げることは必須。一致している部分はあるので努力は続けたい」と候補者一本化には含みを持たせた。今後、共産党と協議のテーブルに着くのかどうかも含め「内部で話し合っている状況は続いており、分からない」と繰り返した。
今回の決定に共産党県委員会の今田真人委員長は取材に「野党が分裂していては勝てない」と戸惑いを示し、「候補者と会わずに、自主的に引くことはあり得ない。正式な話を待つだけ」と述べた。共産党は昨年末、党公認の上村泰稔氏(51)を擁立しつつ、安保関連法廃止を公約に掲げることを条件に候補を取り下げる方針も決めている。
民進党は10日、元参院議員の中村哲治氏(44)が党公認として立候補することを表明、連合佐賀と社民党が推薦を決めた。佐賀選挙区では他に、自民党現職で内閣府副大臣の福岡資麿氏(43)=佐賀市・1期、政治団体幸福実現党新人の中島徹氏(41)=佐賀市=が出馬を表明している。
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