21日17時頃、東京都小金井市にある「イベントスペースSOLID」で、シンガーソングライター、アイドルとして活動する冨田真由さんがファンと思われる男に刃物で刺される事件が発生した。
男は現行犯逮捕され、「刺したことは間違いない」と容疑を認めている。冨田さんは現在、意識不明の重体だ。
そんな中、現役アイドルの優月心菜さん(@kibiruu)は、事件報道後からTwitterでアイドルとファンとの関係性について積極的に発言。
優月さんは2005年にデビュー。アイドル活動のほか、マンガの原作や声優など、多岐に渡るジャンルで活躍している。
ほかのアイドルやモデルからは、上記のような声も挙がっている。
所属事務所をすでに離れていた冨田さんの活動の詳細はわかっていない。しかし、アイドルにしても、シンガーにしても、ファンなしでは成立しない存在だ。
優月さんが「報道で少しでも何かが変われば」と話した上で、BuzzFeedにいまの胸中を語った。
ーー事件のことを聞いてどのように思ったか?
大変にショックでした。それとともに、「恐れていたことが起きてしまった」と思っています。
今までこのような事件が起こる危険性や危機はずっと感じていました。私なりにいろいろと発言してきましたが、無念でならないです。
今は冨田さんの無事を心から祈るばかりです。
ーーアイドルとファンとの”正しい関係性”とはなにか。
お互いに尊敬し合う関係が大切だと思います。アイドルがいて、ファンはイベントに行ける。アイドルはファンがいて、動員があって活動ができるわけです。
「俺がいるから活動できているんだろ?」というファンも稀にいるのですが、実際はそれだけではないです。たくさんの人が動いてなりたつ仕事だから、ファンの方にはそれに気付いて欲しいです。
ーー最後にアイドルファンに向けて伝えたいことは?
アイドルは「運営や大人が作り出した、偶像、夢」であると思います。
アイドル現場はお金を払って楽しむ文化です。アイドルは、アイドルという職業をしています。そして、あなたたちを喜ばせるためだけの都合のいい存在ではないです。
心の寂しさを埋める手段ではあるかも知れないけど、求めすぎるものではないとわかっていただければ幸いです。
アイドルに恋して苦しんでる方がいらっしゃれば、そんなに悩まないで下さい。お金を払って、不愉快な気持ちやストレスを溜めるのはおかしいです。
嫌なら行かない。自分に合った楽しみや癒しを見つけていただければ。
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また、優月さんは今回の事件に関わらず、最近のアイドルとファンとのトラブルについて、「TwitterなどSNSで手軽に自分の気持ちをアイドルに送れるようになり、抑制するクッションがなくなったのも背景にあるのでは」と考察する。
簡単にアイドルへの発言ができるため、反応がもらえないと、「返事がほしい、返事がほしい、早く」という気持ちが膨張し、今回のような事件に繋がってしまうのではないか、という考えだ。
優月さんは、Twitterは電話や手紙よりも気軽な分、トラブルにつながる重要なサインを見過ごしがちになるのでは、とも感じている。
「Twitterに書かれた文は軽く見られがち。ただの荒らし行為としてしか捉えられないのが現状です」