南米最大のゲリラ組織が子ども戦闘員を解放へ

南米最大のゲリラ組織が子ども戦闘員を解放へ
南米最大の反政府ゲリラ組織が戦闘員などとして徴用していた15歳未満の子どもたちが、コロンビア政府との和平交渉で解放されることになり、政府は子どもたちの社会復帰を支援することにしています。
南米最大の反政府ゲリラ組織「FARC=コロンビア革命軍」は、1960年代からコロンビア政府と内戦を繰り広げ、22万人以上が犠牲になりました。近年、弱体化が進んだFARCは4年前から政府との和平交渉を進めていて、その舞台となっているキューバの首都ハバナで、15日に共同記者会見を開きました。
その中でFARCは、戦闘員などとして徴用していた15歳未満の子どもたちを解放することで合意したと発表しました。これに対し、政府の交渉団の代表は、子どもたちの社会復帰を目指して包括的なケアを提供する考えを示しました。
コロンビアのサントス大統領は「子どもたちを戦争から引き離すことでついに合意した。痛ましい歴史が終わり、平和と和解の新しい時代が始まる兆しだ」と述べ、和平協定の締結へ向けて詰めの交渉を急ぐ構えです。
ユニセフ=国連児童基金は、和平交渉のさなかにも1000人に上る子どもたちがFARCに徴用されたとみていて、政府は解放の対象を18歳未満にまで拡大する方向で交渉を続けています。