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【ゴルフ】

永峰咲希、欲を消したら首位タイ

2016年5月22日 紙面から

通算9アンダーの首位タイで予選通過した永峰咲希=中京GC石野コースで(大橋脩人撮影)

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◇中京テレビ・ブリジストンレディスオープン<第2日>

 ▽21日、愛知県豊田市、中京GC石野C(6431ヤード、パー72)▽晴れ、気温26・4度、西南西2・3メートル▽賞金総額7000万円、優勝1260万円▽108選手(うちアマ6人)▽観衆7822人

 5バーディー、ノーボギーの67で回った永峰咲希(さき、21)=ニトリ=が通算9アンダーとし、初日の4位からトップタイに浮上した。鈴木愛(22)=セールスフォース、酒井美紀(24)=国際スポーツ振興協会=とともに初の最終日最終組で回り、悲願のツアー初優勝を目指す。2打差の4位は上原美希(27)と福田真未(23)=えん。前週優勝の申ジエ(韓国)は左足痛のため途中棄権した。

 最終18番のミドルホールも2打でグリーンに乗せ、3打目のパットで確実に寄せて、きっちりパーを取った。5バーディーで、残りはすべてパー。21歳とは思えない堅実なゴルフで、永峰がトップに並んだ。

 それでも先週までの永峰だったら、内容に不満を持ったかもしれない。「もっといいスコアを、パットは1打で入れる」。そんなゴルフをして、リズムを崩した。揚げ句に直近の2試合は連続予選落ちだった。

 「パットの調子は悪くないのに、なんで入ってくれないんだろう。ショットもアプローチも昨年よりうまくなっているのに、なぜスコアがまとまらないんだろうって、そんなことばかり考えていました」と永峰。賞金ランク39位で昨年初めてシードを獲得し、このオフはさらに練習にのめり込んだ。昨年よりすべてに進歩した実感があった。だから、グリーンに乗ったら、どんな距離でもすべてのパットを狙いにいった。でも入らない。

 「考えたら、長い距離なんてそんなに入らない。欲だけが前に出てた。それに気が付いたんです」

 きっかけは前週の「ほけんの窓口レディース」。予選落ちして肩を落とす永峰に、聞こえるように父・賢一さん(49)がつぶやいた。

 「まだ先は長いのに。なんでそんなに守りに入ろうとしているんだろう。もっとチャレンジすればいいのに」

 はっとした。昨年のシードを今年も守りたい、上達したんだからもっといい成績を残したいという気持ちが、ゴルフに出ていた。

 「長いパットは入らなくて当たり前。今は欲を消してゴルフができる。あしたもそれができたら最高です」

 自身初の最終日最終組。「やっとここまで来られたという気持ちです。あしたも緊張しないと思います」。初優勝は当然ほしい、でも今はそれを心から追い出して、自分のゴルフに徹する。 (青山卓司)

 

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