世界最大の木製スタンプ 埼玉で御朱印押印
712年創建と伝わる埼玉県東松山市箭弓(やきゅう)町の箭弓稲荷神社で21日、印面が1.3メートル四方の巨大な御朱印を押印するイベントが行われ、「世界最大の木製スタンプ」としてギネス世界記録に認定された。
同神社(吉田弘宮司)と御鎮座1300年奉祝記念事業実行委員会が作った巨大御朱印は、実際に使われている御朱印(印面は5.4センチ四方)を忠実に24倍に拡大した県産ケヤキ製で、太さ50センチの持ち手部分を含めた高さは1.2メートル、重さは約420キロ。印面の「箭弓稲荷神社」の文字は、実行委の呼びかけに賛同して全国から集まった印鑑職人がノミを振るって彫り上げた。
この日はまず、同実行委の横塚正秋委員長が「比企地域には世界に誇れるものが二つある。ユネスコ無形文化遺産に登録された細川紙と、東松山市出身でノーベル物理学賞を受賞した梶田隆章先生だ。世界で最も大きな御朱印を奉納して三つにすることで、地域の皆さんに誇りに思ってもらえるようにしたい」とあいさつした。
印面に朱を塗られた巨大御朱印は境内の特設ステージ上でクレーンにつり上げられ、小川町と東秩父村に伝わる細川紙(縦3.4メートル、横2.5メートル)の上に押され、色鮮やかな巨大御朱印が披露された。印面の彫刻の深さが2.4センチなど、正確に作られていることが計測で確認され、ギネス世界記録の認定員が「最大の木製スタンプとして認定します」と発表すると、境内を埋めた約1500人の来場者から大きな拍手が起きた。【中山信】