【中日】田島「緊張しました」日本新開幕２７戦連続０封！

　◆中日６―４巨人（２１日・ナゴヤドーム）

　大歓声に迎えられ、田島が９回のマウンドに上がった。立岡をフォークで三ゴロに抑えると、大田は外角スライダーで空振り三振に仕留めた。最後は代打・亀井を一ゴロ。「うれしいです。久しぶりの９回というのもあって、本当に今日は緊張しました」。今季初セーブで、２リーグ制後のプロ野球記録となる開幕から２７試合連続無失点となった。

　安定感に欠く福谷に代わり、この日から抑えを任された。「８、９回のどっちでもいけるようにとは言われていた。２点差だったので、１点取られてもいいから勝って終わりたいと思っていた」。マウンドに立てば、個人記録よりも、チームに貢献したい一心だった。

　プロ５年目。プロ１年目に５６試合に登板し、防御率１・１５の成績を残した。だが、２年目から制球難に陥り苦しんだ。自信を失っていた昨季の開幕前、谷繁監督に「緊張していることを認めろ！」とゲキを飛ばされた。「自分が分かるようになった。１年目はがむしゃらにやりましたけど、それだけじゃダメだと」。この日も登板前に指揮官が「いつも通りな」と声を掛けてくれた。

　「開幕から」を除けば、０６年に阪神・藤川が３８試合連続無失点の日本記録を樹立している。「藤川さんの３８試合は一応、頭に入っています。一つ一つ頑張らせてください。疲れている感じもありませんし、元気ですよ」。連敗を３で止めたチームに、頼もしい新守護神が誕生した。（表　洋介）

　◆田島　慎二（たじま・しんじ）１９８９年１２月２１日、名古屋市生まれ。２６歳。小学４年で野球を始める。中学時代までは捕手で中部大第一高２年で投手に転向。甲子園出場はなし。東海学園大を経て、１１年のドラフト３位で中日入団。通算２３９試合に登板し１９勝２４敗１０セーブ、８０ホールド、防御率２・８６。年俸４２００万円。１８１センチ、８４キロ。右投右打。既婚。