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【国際】

沖縄事件は軍全体の規律に責任 ペリー氏インタビュー詳報

1995年9月4日に起きた沖縄米兵少女暴行事件後の11月1日、訪日して日米防衛首脳会談を行った後、記者団に語るペリー米国防長官(前列左)、右は衛藤征士郎防衛庁長官(当時)

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 ペリー元米国防長官へのインタビューの一問一答は以下の通り。  (聞き手・石川智規)

 −沖縄の女性の遺体が、元米海兵隊の軍属の男に遺棄された。あなたが国防長官を務めていた一九九五年にも、米兵による少女暴行事件が起きた。

 「身の毛のよだつ事件だった。私はワシントンから東京へ飛び、個人的に謝罪をした。家族と日本国民への謝罪だった。政府と政府の間の公式なものではなく個人的な謝罪をした」

 「さらに在日米軍司令官に会い、どうすればこのような事件を防げるかを話した。必要なのは厳しい規律だ。事件をゼロにすることはできないが、その可能性を抑えることはできる」

 −だが、事件はその後も起きている。

 「その通りだ」

 −米軍基地に反対する運動が再燃している。

 「もし在日米軍に対する日本(国民)の感情が悪化するのなら、私たちは自らの判断で立ち去るだろう。私たちは日本にいたいからいるのではなく、日本の安全に必要だと考えるからそこにいる。日米両政府は、その必要性をあらためて明言すべきだ」

 −現在のカーター国防長官にどう助言するか。

 「私は謝罪をした時、深く頭を下げた。私たちの軍人がやったことはとても恥ずかしかった。個人的に責任を感じた。カーター氏も国防長官として米軍全体の行動と規律に責任があると言うべきだ」

 −軍属も含めてか。

 「職員も含めてだ。日本にいる米軍の存在すべてに責任がある。このようなひどい事件があったとき、カーター氏には私の時と同じような責任がある。個人的に誠実に深く謝罪をするべきだ。さらに、事件の再発の可能性を抑えるための措置を取らねばならない」

 −オバマ大統領が広島を訪問するが、あなたはオバマ氏が「核兵器なき世界」を唱えたプラハ演説に影響を与えたとされるが。

 「オバマ大統領と会ったのはプラハ演説の後だが、オバマ氏は私たちの論文から影響を受けたと話していた。ホワイトハウスでの面談は、とても実り多いものだった。オバマ氏には核軍縮に向けてがんばってほしいと伝えた」

 −オバマ氏は何と言っていたか。

 「詳細は言えないが、周囲のスタッフの助力なしに細かい技術的な会話をしていた。オバマ氏は核問題について深い知識と強い信念を持っていると感じた」

 −あなたはオバマ氏に広島訪問を促していた。

 「その通りだ。オバマ氏が広島で何を言うかが大事である。私はオバマ氏が謝罪をするべきだとは思わないが、核兵器が人類にとっていかに破壊的で、人類への脅威であるかを広島で指摘し、二度と核兵器が使われないよう強い意志を表明するべきだ。その機会に、何か具体的な政策を発表することもできる」

 −日本だけでなく米国の市民からも、被爆者と会うことを望む声がある。

 「私も、被爆者と会うことが望ましいと思う」

 −オバマ氏の残り八カ月の任期で新たな核軍縮策を打ち出すことは可能か。

 「最後の八カ月で早急にやらなければならない。誰が次の大統領になるか分からず、今は、北朝鮮など世界が核軍拡競争に陥りつつあるが、オバマ氏はそうなってはいけないと明確に訴えることだ」

 「さらに米国は核兵器を先制攻撃に使わないという方針を発表すればよい。核兵器の危険性を抑えようとするオバマ氏の姿勢を、世界に示すことになる」

 

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