タイが怒っている。日本のせいだ。タイのバレーボール・ファンたちは、18日に行われた日本とのバレーボール女子リオ五輪最終予選第4戦で、「開催国・日本の不公平な判定で勝利を奪われた」として、日本と国際バレーボール連盟(FIVB)に対し非難の声を浴びせている。
タイは同日の日本との試合で第5セットを12-6とリードしていた。第5セットは15点に達すれば終わるので、事実上、勝負は終わったも同然だった。問題は、タイが日本に2点を奪われ12-8になった時に発生した。審判がタイに対し二度もレッドカードを出したのだ。理由は、タイが試合を故意に遅らせたというものだった。レッドカードを受けると、相手チームに1点が与えられる。タイは日本に2点を許し、第5セットは13-15で負けた。タイは「選手交代やビデオ判定を要求するためタブレット端末のボタンを押しても要求が受け入れられなかった。確認を求めただけなのに、きちんとした説明もなくレッドカードを出された」と反発した。
この試合に負けて五輪出場が難しくなったタイの選手たちは、泣きながらコートを去った。タイ代表のキャテポン・ラッチャタギャングライ監督は「これはスポーツではない。日本のショーに過ぎない」と非難した。
昨年バレーボール女子ワールドカップ(W杯)で優勝し、早々に五輪出場を決めた中国のネットユーザーたちは「バレーボールの歴史で最悪の暗黒のような日」と書き込み、タイに同情した。日本の共同通信でさえ「第5セットは論争の余地がある」と指摘した。
バレーボール女子の試合における日本とタイの因縁は今に始まったことではない。4年前のロンドン五輪世界予選最終戦で、日本は「五輪本大会で有利な組み合わせになるよう、セルビア戦に故意に負けた」という疑惑を持たれた。日本の敗戦で、タイは五輪に出場できなかった。タイは当時、「日本とセルビアがグルになって試合を操作した」とFIVBに問題提起したが、返ってきたのは「日本がセルビアに故意に負けたという証拠はない」という回答だけだった。