地球全体の二酸化炭素濃度 初めて400ppm超

地球全体の二酸化炭素濃度 初めて400ppm超
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地球全体の二酸化炭素の濃度が上昇し、去年12月に初めて400ppmを超えたことが、日本の人工衛星の観測で分かりました。このままでは集中豪雨や干ばつなどの異常気象のリスクが増すとして、環境省は温暖化対策を急ぐ必要があると警告しています。
これは環境省や国立環境研究所などが打ち上げた観測衛星「いぶき」の観測で分かったもので、高度70キロまでの地球全体の二酸化炭素の平均濃度が去年12月に400.2ppmを観測しました。平成21年に観測を始めて以来、400ppmを超えたのは初めてで、ことし1月にも401.1ppmを観測したということです。
各国の科学者などで作る国連のIPCC=気候変動に関する政府間パネルの報告書などによりますと、この濃度に抑えても、早ければ今世紀前半には気温は世界平均で1度程度上昇し、集中豪雨や干ばつなどの異常気象のリスクが増すとされています。
環境省は「地球温暖化の進行を裏付けるデータで、省エネや再生可能エネルギーの導入など温室効果ガスの削減対策を急ぐ必要がある」と警告しています。
環境省はこのデータを温暖化対策の新たな枠組み「パリ協定」の実施に向けた国連の作業部会などで報告し、各国に対策を促すことにしています。