【書評】『着かた、生きかた』地曳いく子著 感想・レビュー
どうもtcmです。今日は私も大好きなファッション本のベストセラー『服を買うなら、捨てなさい』の著者の新刊『着かた、生きかた』のレビューを書いてみたいと思います。
前作は発売直後から話題を呼び40万部を超えるベストセラーになりました。
はたして今作はいかに。
前作の『服を買うなら、捨てなさい』はこちら。
ファッション本ではなく生き方本
今作を読んで思ったのは、これは前作のようなファッション本ではなく生き方に関する本だということ。
この本はchapter1から4までの4部構成ですが、chapter1で著者の地曳いく子さんはこう書いています。
着方と生き方はつながっている。
中略
だからこの本では、まず、生き方のところに立ち返って、服を考え直してみようよ!と言いたいのです。
私はこれを読んで「ちょっとそれは話を広げ過ぎじゃないかな」と感じました。
前作が素晴らしかった理由として、私は著者が雑誌などで『30日着まわしコーデ』などを提案するスタイリストであるにもかかわらず
「いやいや、着まわしとかしなくていいよ。好きなものだけ着て、偏ってたっていいよ。そんなに服いらないよ」
と語った点にあると思います。
著者がスタイリストというファッションの専門家だけに説得力があって、私を含む多くの読書の目から鱗が落ちました。
ところが今作のテーマは生き方。地曳さんが語るには違和感を感じます。
肝心の文中の主張も一般的なシンプルライフ本とほぼ同じで、真新しいものはなく退屈でした。
もしかしたらミニマリズムなど生き方に関する本がある程度流行したことから「今度はライフスタイル本で行きましょう!」と出版社にそそのかされたのではないか。
そんな邪推をしてしまうほど、ありきたりな内容でした。
前作が素晴らしかっただけに残念です。
まとめ
ファッションについて触れられてはいるもののメインは生き方であることと、新しい主張がないことから、前作のようなファッション本を期待しているかたや、既に前作を読んでいるかたにはおすすめしません。
逆に前作を読んでおらず、シンプルライフ本を探しているかたは面白いかもしれません。
前作『服を買うなら、捨てなさい』は本当に面白かったので、また次作に期待したいです。
前作の『服を買うなら、捨てなさい』はこちら。