2016年5月20日22時48分
20歳の命が奪われ、悲嘆に暮れる家族。「過重な基地負担を減らして」と求め続けてきた人たち。沖縄で、県外で、やり場のない怒りや悲しみが渦巻く。沖縄の米軍基地で働く米軍属の男が逮捕された事件をきっかけに、「基地をなくして」の声が強まっている。
逮捕されたシンザト・ケネフ・フランクリン容疑者が働いていた米軍嘉手納基地(沖縄県嘉手納町など)。そのゲート前では20日、相次いで抗議集会が開かれた。正午には約250人が集まり、黙禱(もくとう)した。手を合わせ、涙を流す高齢の女性もいた。
「女性の死を絶対に無駄にしない。この悔しさを絶対に忘れない」。3人の小学生の子供がいる保育士の城間真弓さん(37)はマイクを握り声を詰まらせながらそう訴えた。
前の晩、子どもたちに添い寝をしながら事件の話をすると、小学1年の次女が「外を歩きたくない」と言って腕にしがみついてきたという。「この沖縄で子どもたちの命をどうすれば守れるのか、真剣に考えていきたい」とスピーチを結んだ。
「全基地撤去」のプラカードも掲げられた。北谷町の源河朝喜さん(78)は、これまでは日米同盟や地位協定のあり方を変えるのは「難しい」とあきらめていたという。だが「今回は限度を超えた。県民として考え直さないといけない」。
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朝日新聞社会部
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