この家が、2人だけの時間がお互いの拠り所
こんにちは、氷太よ。
今日はやまねむさし先生の
「お騒がせ!ぼくの暴君」
を頂いていくわね!
この作品は、なんというかもうホモが読んだら
「あー・・あるある。あるよねー」
ってなる作品ね。
とってもリアルで甘いことばかり言ってられない大人の恋愛を描いているわ。
あらすじから見ていきましょう
あらすじ
合コンで出会った涼とたっくんは趣味も性格も正反対でケンカの多い凸凹カップル。
しかしカラダの相性は最高で。
ケンカしたり甘えたり甘えられたりの甘辛同棲生活
こんな感じね。
物語の根底にある設定はどこにでもある要素に過ぎない事は否めないわね。
ただだからこそ、普遍的である事にブレずにこだわり、そして普遍的な作品の枠から飛び出た親しみやすいキャラクター性に仕上げた事に賛美を贈りたいわ。
あとは珍しく、付き合っている状態から物語りが始まるのよ。
あくまで「同棲」している上でのやりとりを主に描かれていくわ。
登場人物
涼(表紙右)
デザイン系の会社に勤めている正社員。
「脳みそ生クリーム」とまで言われている甘党・甘い思想の持ち主。
朗らかな性格でキレイ好き。
リアルで見たらイラッ☆と来ちゃうタイプ
拓馬(表紙左)
傍若無人なオレ様タイプ・・・に見えて情に厚い。
辛党で、酒好き。
過去リストラに遭い、現在はアルバイトをしながら過ごす日々。
ま・さ・か・の・受!(博多の塩!風に)
感想
ストーリー・キャラクター
ホモの日常に密着したエッセイのような作品になっているわ。
あらゆる部分でデコボコしている組み合わせの2人はとても可愛いわね。
いるじゃない、ケンカばっかしてるけど微笑ましいカップル。
相手を想い合う暖かさがあるからこそ、周りにはそう見えるものなのよね。
この2人はまさにそんな関係性を築き上げているわ。
この付き合うまでに至る背景は、物語上からじゃあまり伝わってこないわね・・。
同じホモとして補足させて頂くと、「ホモは必ずしも恋愛感情を抱いてから付き合い始めるものではない」という事ね。
きっかけは必要よ?最低限の条件も勿論あるわよ?
出会いの場だったりとかタイプだったりとか。
でも、ホモという存在は比較的フットワークの軽いものなのよね。
ノリが軽いとも言えるかしら・・・。
だからこの作品の序盤を読んでいて
「え・・・そんな程度で付き合い始めちゃうの?」
と思ってしまう方も多いかとは思うけど、むしろアタシからするとこのくらいの描写の方が逆にリアルね。
ただ付き合って即同棲を始めているとするならば常軌を逸しているとは思うけど。
あとは仕方ないかもしれないけど、残念だなあ・・と思えてしまうのはやはり物語がずっと平坦であるという事。
主に描く日常を引き立たせるために、もう少しだけでもいいからドラマのある設定を盛り込んで緩急のあるストーリー性にして欲しかったかな。
絵
これは好き嫌いが別れる画風かと思うわね。
決して「キレイ」とは言えないわ。
2人のキャラクター性が肝になっているこの作品を楽しむには、この「絵」による部分を乗り越える必要があると思う。
発展
同棲しているんだもの・・ふんだんに盛り込まれてなければおかしいわよね。
かなり力を入れて描かれているわね・・・!
でもさすがに蜂蜜をアイテムとして使っている部分は声が出なかったわ。
まとめ
とても人間臭い作品だから所謂「キラキラしててキレイな事しか言わないBL」がお好きな方にはとても不向きかとは思うわ。
「きのう何食べた?」とかそういう日常系のほんわかしている作品が好きな方はきっとお気に召して頂けるはず!