今なお人気の「北斎漫画」が当時の技術そのままに、現代に蘇る。
北斎漫画の再版実現を目指すプロジェクトがクラウドファンディングに登場しました。
200年前の江戸の技術に挑む! 手摺木版本「北斎漫画」の再版を実現させたい
江戸の浮世絵師、葛飾北斎が描いた北斎漫画は、弟子への指南書として描かれたスケッチ集。全15冊に収められたのは4000図。江戸から明治にかけて、64年がかりで出版されました。現代でも人気は衰えず、さまざまな印刷方法で出版され続けています。
北斎漫画を、江戸時代と同じく和紙を使用した手刷木版印刷の和装本として再び出版しようという、このプロジェクト。京都の木版画印刷の版元で、現在では日本唯一の手摺木版和装本の出版社である芸艸堂(うんそうどう)が挑戦しています。
今でも使えるという100年以上前の版木。一部はひび割れたり摩耗したりしているため、補刻・再刻が施されています。墨線と淡ねず、肉色の2色を使って1枚が仕上げられる北斎漫画。版木の数は合計434丁(710枚)!にも及びます。北斎の細密な墨線を彫るのに、4人の職人で25ヶ月余りかかり、その時間と費用は膨大なものだと想像に難くありません。
現在、木版印刷の現場では、和紙の製造・木版刷り・和綴じ製本の技術継承が危ぶまれています。プロジェクトには紙漉きから製本まで1年以上も要する制作を実現することで、伝統技術の継承と木版摺和装本を広く知ってもらいたいとの想いが込められています。
リターンは、職人たちの手仕事に触れてもらえる品々。和綴じ豆本の北斎漫画や木版刷りの浮世絵など。非公開の芸艸堂 版木蔵の見学コースなんていうのもありますよ。
「200年前の江戸の技術に挑む! 手摺木版本「北斎漫画」の再版を実現させたい」プロジェクトはクラウドファンディングMakuakeで支援を募集中です。
200年前の江戸の技術に挑む! 手摺木版本「北斎漫画」の再版を実現させたい
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