韓経:【社説】造船3社の生産能力30%一律削減論、話になるか=韓国

韓経:【社説】造船3社の生産能力30%一律削減論、話になるか=韓国

2016年05月18日09時10分
[ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版]
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  業種ごとに構造調整案をめぐって百家争鳴式の解決法が乱舞している。「受注絶壁」に直面したという造船業も例外ではない。大宇(デウ)造船海洋の鄭聖立(チョン・ソンリプ )社長は昨日、韓国経済とのインタビューで「韓国造船業界の設備過剰を解消できなければ皆、死ぬしかない」として「現代(ヒョンデ)重工業・サムスン重工業・大宇造船海洋の『ビッグ3』がそろって設備を30%ずつ減らすべきだ」という処方を提示した。だが現代重工業とサムスン重工業は何の話かと驚いて飛び上がっている様子だ。実現の可能性も問題だが、業界の一律的な生産縮小を構造調整と言えるのかも疑問だ。

  構造調整の険しい波を乗り越えて解決しなければならない最高経営責任者の苦悩は十分に理解できる。しかし何の足を引っ張る作戦でもあるまいし、ほかの企業まで引っ張ってきて生産能力を一律的に縮小しようというのでは説得力がない。鄭社長は低価格での受注、過当競争の誘発に関連して「大宇造船は原価を削減したため相対的に安値で応札できた」としたが、業界はそのようにみていない。むしろ政府支援を3回も受けた産業銀行の子会社の地位を利用して大宇造船がダンピング競争を触発したのだと反論する。鄭社長は「韓国造船業の人件費は日本や欧州よりも高い。このまま行けば造船業が結局、中国へと渡ってしまうだろう」と憂慮したが、数兆ウォンの血税が投入された大宇造船こそ人件費の上昇に最も大きな役割を果たしているということだ。

  造船3社がそろって生産設備が過剰であることには異論がない。だが生産縮小をするにしても、どこが効率的でどこが非効率的なのか、技術力まで冷静に問い詰めて行うべきであり一律の縮小は合わない。中国さえも画一的な構造調整はしない。

  もし生産縮小をこえて特定企業の整理が避けられない状況だというならば、そのようにするのが正しい。あるいは大量失職だとか地域経済の悪影響だとしながら正常企業に押しつけようとすれば、その企業まで一緒に不健全化してしまうだろう。いつかは景気が生き返るだろうという漠然とした期待も禁物だ。苦痛だが今しっかりと構造調整をするべきであり、そうでなければ共倒れという最悪のシナリオが現実となるだろう。
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