17日に発表された全米学力調査(NAEP)に関する報告によると、「テクノロジーとエンジニアリングのリテラシー(取り扱い能力)」を問う初の試験で、女子生徒のスコアが男子生徒を上回ったことが分かった。
試験の結果、「優れている」ないし「比較的優れている」の評価を受けたのは、女子が全体の45%だったのに対し、男子では42%だった。対象は2014年に試験を受けた8年生(中学2年生に相当)。2年前の試験は生徒がテクノロジーを用いて実世界の問題をいかに解決するかを調べるためにNAEPが初めて実施したものだった。
女子が男子をわずかながら上回ったことは、試験運営者を驚かせた。その理由の1つは、NAEPの数学の試験では通常、女子のスコアが男子のスコアと同等かそれを下回る傾向にあること。国立教育統計センター(NCES)のコミッショナー代行のペギー・カー氏は、「このパターンは予測していなかった」と話す。
ノートパソコンで実施されるこの新テストには、競争の激しい世界で米国の生徒がどれほど適応できるかを評価する狙いがあった。多くの場合、どんな職に就けるかはイノベーションの能力に左右される世界だ。プロフィシエンシー・レート(習熟度)の低さは教育関係者を心配させたが、15年に8年生を対象として実施したNAEPの数学と読解のスコアよりは良かった。
米国の10代は、大規模な国際的比較試験の1つである経済協力開発機構(OECD)の学習到達度調査(PISA)で芳しくない成績を残している。直近の12年の調査では、15歳の米国人の科学と数学のスコアの中央値が、OECD加盟国の平均を大きく下回った。
今回結果が公表されたインタラクティブな新テストは、さまざまな問題を解決するよう生徒に求めている。設計、トラブル解決やデータ作成に関する問題のほか、証拠を使って決定を正当化する問題もあった。
ある問題では、教室で飼っている興奮したイグアナの様子を生徒に詳細に伝え、寒さを防いで水分不足にならないようにするために、鉄製のおりをどう修正すべきかを尋ねた。別の問題では、エンジニアリング・デザイン・プロセスを応用して、ある都市に安全な自転車専用レーンを設置する方法を生徒に考えさせた。
女子は、共同作業、システム設計、テクノロジー・ツールを用いたコミュニケーションの観点で、男子より高い能力を見せた。前出のカー氏は、「女子はテクノロジーやエンジニアリング分野で成功するのに必要な能力と批判的思考のスキルを持っている」と述べた。
白人女子の平均点は300点満点中162点で、白人男子を4点上回った。黒人女子の平均点は131点で、黒人男子を5点上回った。ヒスパニックとアジア系の女子の平均点は、男子のそれとほぼ同等だった。
調査ではアンケートも行い、ものの作り方、修理の仕方や仕組みの理解について、どこで習ったかを尋ねた。生徒の大半は、こうしたことのほとんどを家族から教わったと答えた。
調査を受けた8年生のほぼ半数は、テクノロジーないしエンジニアリングに関連する授業を受けたことがないと回答した。オバマ大統領は全国でコンピューター科学の授業に大規模な投資をするよう求めているが、学校は資格を持つ教員を探すのに苦労している。
全体的なプロフィシエンシー・レートは43%にとどまっており、「心配すべき水準であることは確かだ」と、科学とテクノロジーのカリキュラムを各地域に提供している非営利団体「プロジェクト・リード・ザ・ウェイ」のビンス・バートラム会長は述べている。
今回の調査では、全米800校以上の公立と私立学校から約21500人の8年生が試験を受けた。結果は2018年に行う次回の調査時に比較対象となる。
By LESLIE BRODY
FOLLOW US