日本ハムの賠償減額 札幌高裁
札幌ドームでプロ野球観戦中、ファウルボールの直撃で右目を失明した30代女性が、北海道日本ハムファイターズなどに計約4660万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、札幌高裁(佐藤道明裁判長)は20日、1審判決から減額し、球団に約3357万円の支払いを命じた。球場運営会社と、施設を所有する札幌市への請求は棄却した。
佐藤裁判長は「球場設備が通常備えるべき安全性を欠いていたとは言えない」とする一方、日ハムについては「女性は球団に招待された子供の保護者として観戦していた。危険性を認識していないのは十分予見できたはずで、具体的に注意を促すべきだった」と安全配慮が不十分だったと認定した。ただ、女性も打球の行方を見ていないなどの過失があったとした。【安達恒太郎】