看護師は老人の面倒を見なくなった?:海外のお医者さんの反応

<投稿者A(イギリス人)>

~老人患者は喉が渇ききり、付き添いもなく悲惨な状態のトイレに自力で行かされ、放っておかれている。その間看護師や恐らく医師も一緒にナースステーションで談笑しているというのに。~

これは、医療品質調査委員会が病院100か所の調査でまとめたものです。以下、レポートの抜粋です。

複数の病院で、許容しがたいケアがスタンダードになりつつある。医者も看護師らも患者を見下して話かけ、患者からのナースコールが鳴っても対応せず、食事やトイレも自分たちでやるしかない状況だというのです。

抜き打ち調査が行われた100の病院の老人病棟のうち、調査委員会のまとめによると、35か所で改善が必要と判断され、18か所は法的基準を満たしておらず、2病棟に関しては重要な問題が指摘されました。

入院患者のほぼ半数を年金受給者が占めますが、この調査報告は、病院関係者の間で意識の著しい低下が蔓延している結果、老人が日常の最も基本的なケアですら受けられていないという実態をまとめた最新レポートとなります。

病院によっては、老人患者が看護師の注意を引くために、ベッドの柵をガタガタいわせたり、テーブルの水差しを倒したりするような状況に追い込まれていました。

これを読むと、年老いて病院で終末期を過ごすと、非常にみじめな結果となることが想像できますね。この看護師の態度はイギリス社会がどう老人を扱っているかを反映したものだとも感じます。看護師というのは思いやりがあってこその職業ですよね?現場では何が起きているのでしょう?看護師はどうやったらその気持ちを取り戻せるのでしょうか?

<回答者B(イギリス人)>

今の看護師たちは、医者のような仕事がしたいんじゃないかな。現場で汗を流すんじゃなくて、、管理職になりたいのでは?

<回答者C>

本当に残念ですけれど、私も複数の病院でこういったケースが横行しているのを見てきました。確かに看護師の仕事は負担の大きいものです。長年にわたって心も身体も消耗すると、反応が遅くなったり、疲れて気の抜けたような状態になるのかもしれません。給料が低いことへの不満だとか、それ以外にもあると思いますが、だとしてもこれは本当に問題だし受け入れがたい状況ですね。医療従事者は、親身になって患者さんに対応しないと、それはもう医療の人間とは言えません。

看護師は何度も激務だと不満を言いますし、多くの患者を抱えて負担があることも確か。患者家族との対応でトラブルもあれば、スタッフが足りないという側面もあり…。でも仕事において組織というものがどういうものかを考えれば、やるべきことは見えてくるはず。

決まった時間に患者を回訪するというのは悪習慣。投薬のため、ベッドを取り換えるため、とか、バイタルサインの確認のためとか言うけど、それならなんで患者が洋服のままおしっこをしてしまうような状況まで放っておくのか。トイレに行きますか?と一言声をかければいいだけなのに。ただ、事前に声掛けをするだけのこと。事後に対応するような状況を作っているのは看護師自身じゃないかと思うんです。毎回うまくいくとは限らないけど、少なくとも状況は好転するでしょう。

もし看護師が無関心で患者の依頼に応えないのならば、人員交代も含めて対処すべき深刻な問題と言えます。

<回答者D(オーストラリア人)>

私の国では、子供を相手にしたケアと、同じく老人相手のケアは給与水準が低いです。社会がお金の価値で仕事を見ているから、結果自分たちが相応のケアを受けることになるのだと思います。教師についても同じことが言えますね。一方で、外国為替の引受業者や株のトレーダーは、現代社会における財政システムを維持運営しているということで、報酬が高 いわけです。

私の病院の多くの看護師も、一緒に巻き込んでよりよい医療をしようとカルテにメモを残したりしているにも関わらず、患者の管理上の問題点を全く知ろうとしないので、頭を悩ませています。私が患者の回診をするのについてくる看護師はごくわずか。じゃぁベッドの端にあるカルテには何が書いてあるかと言えば、患者がケガをしてもいないのに、ケガの手当をしたとか、そんな形式上の意味をなさないものばかり。

<回答者C>

本当に悲しいけど、現実はそんなもんですね…。

<回答者E>

私は中東、アメリカ、インドなどで多くの病院を経験しましたが、ここで議論されているような看護師には会ったことありません。それどころか、看護師の仕事ぶりには畏敬の念さえ覚えるほど、細かい点にも気を配り、患者1人1人のために尽くしてくれています。何百人という患者を相手にしなければならないし、医師が近くにいないような場面では、研修医に医療技術を教える役目も担っている。看護師の仕事は本当に偉大だと感じます。看護師なしの医者なんて、考えられません。

もちろん上記のような看護師がいることも確かなのでしょうね。会ったことがないだけで。でも、看護師が一生懸命仕事をすることで我々の仕事を楽にしてくれているのなら、逆のことも言えるんじゃないですかね?

<回答者F(イングランド学部生)>

医療品質調査委員会が指摘したポイントの1つは、看護師のリーダーシップですよね。私にはまだごくわずかしか経験がないですけど、看護婦長がもっと力のあった頃は、看護師はもちろん先生のこともビシっとしきっていて、病棟にはもっと規律があったと先輩から聞かされました。看護師のリーダーにもっと権限と責任を与えるわけにはいかないのですか?そうすれば老人医療に携わってももっとプライドと責任を持てると思います。

<回答者C>

リーダーシップと責任というのは全体のごく一部に過ぎませんね。俯瞰して考えるとやはり問題は看護師の激務。これを是正できるかどうかですよね。理解してくれる人もいるはずだから、患者さんのために調査団でも立ち上げましょうかね?

<回答者G>

うーん、このトピックは非常に良いテーマですけど、正直辛い話題ですね。皆さんの投稿からも明らかなように、本当によくあることなのだろうと実感しています。コンサルタントだってこの件については全然取り上げませんけど。

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