僕は彼女の作品は持っていませんが、Johanna Basford さんの作品については少々思い入れがります。
大人の塗り絵本ブームの立役者「ジョアンナ・バスフォード」さんについて
すると、その数年後「ひみつの花園」が大ヒットし、世界中で「大人の塗り絵(Adult coloring book)」ブームが起きました。
大人の塗り絵が流行る前の予兆:ゼンタングル(Zentangle)ブーム到来
ゼンタングルとは「禅(Zen)」と「Tangle(からみあう)」をかけ合わせた造語で、アメリカを中心に誰でもクリエイティブな絵が描けると話題のアートなのですが、日本でもこのゼンタングルブームが数年前に来て、書店の一画にゼンタングルコーナーができるようになってきました。
実は、「ゼンタングル」というキーワードで検索すると自分がアーティストとして活動しているHPがかなり上位に表示されるのですが、年々検索流入数が増えています。
僕のHPへの検索流入の約6割がゼンタングル関連のキーワードなのです。そして、その内の約8割が30代以上の女性なのです。
この年代の女性たちを中心に、空いた時間でアンチストレスになる「ゼンタングル」が流行りだしたのを感じていました。
集中することができ、誰でもクリエイティブな創作活動が気軽にできる点は、現在流行っている大人の塗り絵に共通するものがあります。
そして、その「ゼンタングル」と「大人の塗り絵」のブームの流れから、自分にも色々な出版のお仕事依頼が舞い込んでくるようになりました。
第2のJohanna Basfordを探せ!?出版業界で「大人の塗り絵本」の出版レース
全世界で累計500万部以上を売り上げたといわれる「ひみつの花園」。
その後、出版業界で大人の塗り絵本のリリースが本格化し始めたようで、2014年の終わりころから頻繁に大人の塗り絵本の出版依頼をいただくようになりました。そして、その多くがジョアンナバスフォードさんの「ひみつの花園」の図柄を提示してきて「このような植物柄の絵を描けますか?」との依頼でした。
これまでに、日本の出版社から2回、アメリカの出版社から1回、そして現在は香港の出版社からの依頼をいただいているのですが、日本とアメリカの出版社に関しては「企画が通ったので打ち合わせを!」という所まで話をいただいていながらも、いずれも乱立する大人の塗り絵本の中で、いかに特徴を出していくかに解決策を見いだせておらず、最終的には話自体が立ち消えになりました。(そして、何故なんでしょう。いずれの出版社も企画自体が無くなったとの謝罪のメールの一つもよこさずにフェードアウトしていきました。出版社ってそんなものなのですかね?)
スケジュールを押さえて、ポートフォリオを送って、見積もり等のお話までしていたのに、急に連絡が途絶えメールを送っても返信がないのです。
1社のみ、企画自体が無くなりそうだという理由を教えて下さったのですが、やはり「沢山の塗り絵本が一気に出版され飽和状態になってきていることと、いずれもジョアンナバスフォードさんの二番煎じで、クオリティも遠く及ばない」とのことでした。
ヒットが出ればそれを真似する。
ごくごく自然の流れだと思いますが、あまりにも増えすぎて、少しずつ絵を見る人にもストレスがかかってきているのか、僕の普段描いている絵にも「No more coloring book art(塗り絵本系の絵はもういらない)」のようなコメントが付くようになってきました。
もともと、僕の絵は塗り絵本用に描いているわけではないのですけどね。
まとめ
ブームはいずれ去りますし、二番煎じだとしてもクオリティの高いいい作品は残ります。自分も作家として声をかけてもらえるだけありがたいですし、途中で話が立ち消えになったのもきっと「出版して書店の本棚に並んでも、二番煎じ本たちに埋もれてしまう程度の違いしか見せられないだろう」と判断されたのだと思います。
出版してもらって印税生活!なんて甘っちょろいことを夢見てましたが、そこに至るまでどんなに大変か思い知らされました。 僕自身悔しい思いもありましたが、そんなことには負けずにどんどん絵を描いていこうと思っています。
という訳で、僕自身の出版物の宣伝はまだありません。
でも、いつかこのブログで皆さんに楽しんでいただけるような商品が出来たら、ご紹介していきたいと思っていますので、その時はよろしくお願いします。
ちなみに今描いてる絵はこんな感じです↓
〇想像を爆発させたらこうなった!子宮の中にいる赤ちゃんのイラスト「Floral Uterus」
〇アメリカのアートカレッジ講師に聞いた!子供に絵を教えるときに大切な事(1/2) ~アートの教え方編~
〇赤ちゃんと巨大花船のイラスト【絵描きパパのイラストシリーズ】
↓ジョアンナ・バスフォードさんのその他の商品