大人の所有欲を満たすプレミアムミラーレス
- 文・栗山琢宏
- 2016年5月18日
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富士フイルムの「FUJIFILM X-Pro2」は、前モデルから大幅にスペックを向上させている。
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パナソニックの「DMC-GX7MK2」は、コンパクトなサイズをキープしつつ最新の撮影機能を盛り込んだモデル。
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ソニーの「α6300」は、ソニーのAPS-Cセンサーモデルではハイエンドに位置する製品。スポーツなど動きが速い被写体も得意だ。
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ソニーの「α7R II ILCE-7RM2」は、フルサイズのセンサーを搭載した画質にこだわるハイエンドモデル。
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「ライカTスターターセット」は、「ライカT」にレンズとファインダーをセットにした「憧れのライカ」。
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ミラーレスカメラは、以前はコンパクトデジタルカメラやスマートフォンと一眼レフの中間という位置づけに見られることが多かった。しかし、最近ではラインアップも豊富になり、軽量小型モデルから、フルサイズの撮像素子を備えたものまでバリエーションも増えてきている。中でも最近は「プレミアムタイプのミラーレスカメラ」が次々に登場して注目を集めている。
モノとしての所有感を高める
ここでいうプレミアムモデルとは、ミラーレスカメラとしてもハイエンドなモデルで、エントリータイプの一眼レフよりも高価な製品だ。一眼レフよりは携帯性に優れて持ち歩きやすく、かつ一眼レフ並みの画質が得られるという点で、普段使いのカメラとしては非常に使いやすいのだ。
特に最近では、金属ボディーなどの高価なパーツを使った、昔のレンジファインダーカメラのような質感のデザインに、最新鋭の機能を盛り込んだモデルも人気がある。オリンパスの「OLYMPUS PEN-F」や富士フイルムの「FUJIFILM X-Pro2」などは、レトロクラシックなボディーデザインを採用し、かつてのフィルムカメラを想起させる。どちらも細部にまでこだわった仕様で、ダイヤルを回したときのクリック感、シャッターを押したときの感触まで気持ちがいい。このあたりは高額な商品だけに、モノとしての所有感が得られるようなモデルに仕上がっている。
一方、ソニーやパナソニックなどのカメラ後発参入メーカーは、現代的でシャープなデザインを採用しながら、ライカやカールツァイスといったレンズメーカーと提携することで、プレミアム感を追求している。
ハイエンドカメラとしての魅力
オリンパスの「OLYMPUS PEN-F」は、PENシリーズ初の20M Live MOSセンサーを採用し、ローパスフィルターレスで高解像を実現。強力なボディー内5軸手ブレ補正機構など最先端の技術を搭載したモデルだ。その一方でボディーデザインはフィルムカメラのスタイルを継承し、トップカバーとフロントカバーにはマグネシウム、アルミ削り出しのダイヤルボタンを採用するなどこだわった仕様になっている。
高速レスポンスも特徴で、最高1/8000秒の高速メカニカルシャッターを搭載し、連写性能も10コマ/秒(フォーカスポイントは1コマ目に固定)と、5コマ/秒のAF追従連写を実現している。新たに「モノクロ/カラーのプロファイルコントロール」を搭載し、フィルム選びや現像によるフィルム時代の作品づくりの作業を、カメラ本体でできるような機能も備えた。PEN-Fは同社のミラーレスとしてはハイエンドモデルで、カメラとしての性能も文句なく高いが、それに加えて、質感や操作感といった手に取ったときに感じる製品としての存在感が非常に高い。
富士フイルムの「FUJIFILM X-Pro2」は、2430万画素「X-Trans CMOS III」センサーと新型画像処理エンジン「X-Processor Pro」を搭載したモデル。前モデルの「FUJIFILM X-Pro1」は、操作性と画質について高い評価を得たが、撮像素子をグレードアップしてさらに画質をアップさせた。
カメラ本体は、堅固で剛性の高いマグネシウム合金を採用し、ダイヤルもアルミ削り出しで、防塵・防滴構造も実現している。-10度の耐低温性能も備え、本格的な野外撮影もできる。光学ファインダーと電子ビューファインダーを使い分けられる「アドバンストハイブリッドマルチビューファインダー」を搭載するなど、撮影機能は非常に充実している。この製品も撮影性能だけでなく、モノとしての所有感が満たされる高品位なモデルだ。
性能を重視したプレミアム感
パナソニックの「DMC-GX7MK2」は、ローパスフィルターレスの16M Live MOSセンサーを搭載したモデル。手ブレ補正にはボディー内5軸×レンズ内2軸による「Dual I.S.」を採用し、強力にブレを補正する。空間認識AFによる高速・高精度なピント合わせも特徴のひとつ。また秒間30コマ連写の連続撮影が可能になる「4K PHOTO」も搭載。800万画素相当になるが、従来では撮影が難しかった一瞬も撮影が可能になる。
LUMIXはライカとの提携もポイントで、本機も単焦点ライカDGレンズキット(LEICA DG SUMMILUX 15mm / F1.7 ASPH.付き)が用意されている。
ソニーの「α6300」は、2420万画素のAPS-Cセンサーを採用し、ソニー独自のオートフォーカスシステム「4D フォーカス」を搭載した高速応答性の高いモデル。0.05秒の高速AFと425点の全面位相差AFセンサー搭載で、一瞬の動きを高精度にとらえるのがセールスポイントだ。最高ISO感度は51200と広い感度域に対応し、低ノイズでの高画質撮影も可能。APS-Cのラインアップのハイエンドモデルになる。
また同社の「α7R II ILCE-7RM2」は、35mmフルサイズのCMOSイメージセンサーを採用した4240万画素のハイエンドモデル。光学ローパスフィルターレス仕様と高速AF、光学式5軸手ブレ補正をボディーに内蔵するなど、性能面ではまさにハイエンドのプレミアムモデルだ。
もう一点、プレミアムなモデルとして紹介したいのが、ライカの「ライカTスターターセット」だ。「ライカT」に、「バリオ・エルマーT f3.5-5.6/18-56mm ASPH.」と、専用に開発された高精細な外付け電子ビューファインダー「ライカビゾフレックス」をセットしたモデル。スペックとしては1650万画素のAPS-Cセンサーのモデルだが、ボディーはアルミ削り出しでライカの伝統的なデザインを踏襲した美しいモデルだ。価格もプレミアムだが、ライカを持つということに価値を見い出せる人も少なくないだろう。
撮影性能の高さを目指す一眼レフのハイエンドモデルとは違った魅力があるプレミアムミラーレス。機械を操作する心地よさ、写真の美しさ、そして高級感のあるデザインを極めたモデルは、大人の所有欲をきっと満足させてくれるだろう。
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PROFILE
- ライター 栗山琢宏
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パソコンや家電製品などのほか、調理器具やベビー用品などモノ全般を得意とする雑食ライター。調理家電のレビューを行ううちに料理に目覚め、料理道具への偏愛もはじまる。料理道具は実際に料理してみた、リアルな使い勝手を重視する。Windows以前からパソコンを使いはじめ、デジタル機器や家電の動向を追い続けている。商品を買うときに比較検討しているときが至福。