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「ディズニーランドの出現ほど、日本の行方を変えたできごとはなかった」…

 「ディズニーランドの出現ほど、日本の行方を変えたできごとはなかった」。東京ディズニーランドの招致から開業に至る経緯をまとめた「『エンタメ』の夜明け」(講談社)で著者の馬場康夫(ばばやすお)さんが指摘している▲ディズニーランドを体験した若者が街の商業、飲食施設にも同レベルのデザインを要求するようになり、街並みのデザインが大きく向上した。馬場さんが挙げる変化の一例だ▲確かに1983年4月の東京ディズニーランドの開業は東京五輪や大阪万博と並ぶ節目の出来事だったのかもしれない。戦後日本が夢として追いかけた米国文化の象徴が身近に現れたのだ▲北京五輪、上海万博と日本の発展モデルをなぞるように経済大国の道を歩んできた中国では6月に上海ディズニーランドがオープンする。すでに地下鉄の新駅が開業し、試験営業も始まった▲習近平(しゅうきんぺい)国家主席が昨年9月の訪米で興味深い話を紹介している。ディズニーランドか、中国文化を背景にした遊園地か、で論争が起き、習氏は「多元的な娯楽市場が必要だ」とディズニーを支持した。「中華民族の復興」を掲げる習氏にしては意外だが、東京ディズニーランドを見学したこともあり、判断に迷いはなかったという▲さて上海ディズニーランドは中国を変えるか。中国当局は開業に合わせ、昨年秋からディズニー製品に重点を置いた海賊版の取り締まりを進めている。試験営業では一部でマナーの悪さも指摘されたが、中国が外の目を気にしていることは確かだ。中国社会のルールやマナーが世界基準に近づくなら、日本にとっても悪いことではない。

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