2016年5月17日、韓国・ソウル新聞などによると、韓国で知的障害のある13歳の少女を相手に買春した男性に「損害賠償責任はない」とする裁判所の判断が下され、物議を醸している。
ソウル西部地裁は先月28日、知的障害者の少女とその両親が25歳の男性を相手取り起こした損害賠償訴訟を棄却した。少女は13歳だった14年、スマートフォンのアプリを通じて知り合った男性と性的関係を持ったとされている。男性は刑事裁判で買春の容疑を認め、罰金400万ウォン(約37万円)の支払いと24時間の性暴力教育プログラムの履修を命じる判決を言い渡されていた。しかし、民事法廷は「少女が精神的な障害により意思決定能力が微弱な状態にあったとは認められない」として、男性の損害賠償責任を棄却した。
これを受け、韓国の170余りの女性団体に所属するメンバー30人が16日、同地裁前で会見を開き、「少女が自発的に売春した」ことを認める判決だとして地裁の判断を批判した。メンバーらによると、少女の知的レベルは7歳児程度だったという。
一方、この判決について韓国のネットユーザーからは次のようなコメントが寄せられている。
「社会的弱者を保護するどころか、加害者をかばっているね。この国は間違い続きだ」
「裁判官の基準はどこにあるんだろう?」
「子を守るべき大人がやることを見ていると、韓国の未来が心配になる」
「裁判官さん、13歳ですよ。23歳じゃないんだってば」
「“地獄の半島”らしい判決だな」
「知的障害のあるなし、同意のあるなしにかかわらず、13歳の子と性的関係を持つこと自体が犯罪でしょ。韓国は弁護士も裁判官もほとんど男だからか知らないけど、だいたいこれで罰金刑って何?こんな法律だから性犯罪が増えるばかりなんだ」
「13歳の障害児が体を売ったと裁判所が認める社会って…。そもそも韓国で売買春は禁止じゃなかったかな?」
「たくさん学んだはずの裁判官が、障害者について全然分かってないみたい」
「障害者が性的暴力の対象になり、そして何ら問題にもならない。この国の法律は完全にクズだ」(翻訳・編集/吉金)