【ソウル聯合ニュース】韓国・ソウルで昨年3月、リッパート駐韓米国大使を襲撃し負傷させたとして、殺人未遂や国家保安法違反などの罪に問われた金基宗(キム・ギジョン)被告の公判が17日、ソウル高裁であり、検察は懲役17年を求刑した。
検察は金被告の犯行前後の行動を総合してみると、北朝鮮の主義、主張に同調して実行したとみなすべきとした上で、一審判決で「北に同調した行為とみるのは難しい」とした判断は納得がいかないと主張した。1審では国家保安法違反の罪は無罪とされ、懲役12年が言い渡された。
また検察は「金被告はリッパート大使に対する犯行が偶発的だったと主張しているが凶器をあらかじめ準備した点などを考えると、意図的な犯行とみなされ、今も犯行を悔やんでいない」と指摘した。
被告側の弁護人は殺人に対する「未必の故意」はなかったと主張。その上で、金被告がてんかんを患っていた点などを考慮してほしいと情状酌量を求めた。
金被告は昨年9月の1審判決の後に、拘置所の刑務官を暴行した事件で追起訴され、懲役1年6カ月が加えられた。