★(2)
意外に思うかもしれないが、現在の日本は「少子高齢化」が原因で、経済成長の絶好の機会を迎えようとしている。少子高齢化により、生産年齢人口(15歳−64歳)が総人口に占める割合が低下し、今後の日本は「超人手不足」になることが確実だ。
超人手不足の状況で、国内のサービス分野の需要を満たすために「生産性向上」を目指す投資さえ起これば、わが国は王道的な経済成長を遂げることになる。
ちなみに、高度成長期の日本も「超人手不足」を生産性向上で埋めようとした結果、急成長を遂げた。「超人手不足+生産性向上」こそが、経済成長のための必要条件なのだ。
それに対し、同じく少子化に悩まされているにも関わらず、お隣の韓国は日本と同じ道はたどれない。韓国の生産年齢人口もすでにピークを迎えつつあり、2017年からは減少予定になっている。
ところが、韓国の場合は何しろ経済の輸出依存度が日本とは比較にならないほど高い。14年の日本の輸出依存度(=財の輸出÷名目GDP)は14・7%だったのに対し、韓国の場合は42・9%だ。
韓国経済の大黒柱である輸出が、現在は悲惨な状況になっている。韓国の16年1月の輸出は、対前年比で18・5%減少した。さらに、2月も12・2%減少、3月が8・2%減少、4月が(暫定値で)11・2%減少。