韓方薬に春の花を活用、特許出願が増加

 韓国人の祖先は春の山野を染める花を単なる観賞用ではなく、薬としても使用してきた。レンギョウの実、アブラナの種子、樺皮(サクラの樹皮)、辛夷(モクレンのつぼみ)などが代表的な韓方薬の材料だ。医薬・化粧品業界では最近、祖先の知恵を生かす形での特許出願が増えている。

 特許庁によると、レンギョウ、ツツジ、サツキ、菜の花、サクラ、モクレンなど春に花を咲かせる植物に関係する医薬品・化粧品成分の特許出願件数が2000年以降増え続け、昨年までに264件を数えた。内訳は医薬品用途が175件、化粧品用途が89件だった。

 植物の分類別では、レンギョウが97件で最多で、モクレン属の植物(84件)、アブラナ(33件)、ツツジ属の植物(33件)、サクラ(17件)の順だった。レンギョウは糖尿病、肥満など代謝性疾患の治療、抗ウイルスなどの医薬品用の出願が60件、美白・保湿・しわ取りなど化粧品用の出願が37件だった。モクレンも代謝性疾患、神経系疾患、血管疾患などの治療効果に関する出願が多かった。

 特許庁のイ・ユヒョン薬品化学審査課長は「特許出願が増えたのは、春を彩る花や木に対する研究が活発化している証拠だ。伝統的な韓方薬材料の効能を科学的に立証すれば、付加価値を高めることができる」と述べた。

パク・コンヒョン記者
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